“かんぞう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カンゾウ
語句割合
萱草34.6%
甘草30.8%
肝臓11.5%
玵蔵7.7%
勘藏3.8%
勘蔵3.8%
坩蔵3.8%
完造3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東京の桜井書店で発行になった吉井勇よしいいさむ氏の歌集『旅塵』に、佐渡の外海府での歌の中に「寂しやと海のうえより見て過ぎぬ断崖だんがいに咲く萱草かんぞうはな
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
久し振りで庵を訪ねた主人の前へ、一色道庵の示した丸薬の成分というのは、人参にんじん松樹甘皮まつのあまかわ胡麻ごま薏苡仁よくいにん甘草かんぞうの五味だけ。
卜者ぼくしゃは羊の肝臓かんぞう凝視ぎょうしすることによってすべての事象を直観する。彼もこれにならって凝視と静観とによって真実を見出そうとしたのである。そのうちに、おかしな事が起った。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)
四年前に発明された速記術がその頃ようやく実際に応用されて若林玵蔵かんぞうの速記した円朝えんちょうの『牡丹燈籠ぼたんどうろう』が出版されてきた口話の実例を示したのが俄に言文一致の機運を早めたのは争えない。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
門番の勘藏かんぞうがとって二歳ふたつになる新吉しんきち様と云う御次男を自分の懐へ入れて前町まえまちへ乳を貰いにきます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
奥方宗悦が久振ひさしぶりで来たからなんでも有合ありあいで一つ、随分飲めるから飲ましてりましょう、エヽ奥方勘藏かんぞうは居らぬかえ、エ、ナニ何か一寸、少しは有ろう、まア/\宗悦此方こちらへ来な
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わたしは、西山梨在にしやまなしざい戸狩村とかりむらにいた勘蔵かんぞうという水晶掘すいしょうほりの女房にょうぼうでおときというもんでござります。はあ、子供も五人もございましたが、そのうち三人はくなりました。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
速記術というものが次第に行なわれるようになって、三遊亭円朝口演、若林坩蔵かんぞう速記の「怪談牡丹燈籠」が発行された。
寄席と芝居と (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
元秀の養子完造かんぞうもと山崎氏で、蘭法医伊東玄朴の門人である。完造の養子芳甫ほうほさんはもと鳴海なるみ氏で、今弘前の北川端町きたかわばたちょうに住んでいる。元秀の実家のすえは弘前の徒町かちまち川端町の対馬鈆蔵しょうぞうさんである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)