“徒町”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かちまち75.0%
おかちまち25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは嘗て懐之がを喪つた後久しからずして下谷徒町かちまちに隠居し、湯島の店を養子三右衛門に譲り、三右衛門が離別せられた後、重て店主人てんしゆじんとなつたことがあると聞いてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
道は最初雷門から公園の外郭を廻って千束町に出て、龍泉寺町の細い通りを上野の方へ進んで行ったが、車坂下で更に左へ折れ、お徒町かちまちの往来を七八町も行くとやがて又左へ曲り始める。
秘密 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それから徒町おかちまちから百騎町ひゃっきまちを通って、両替町りょうがえちょうから鷹匠町たかじょうまちへ出て、県庁の前で枯柳の数を勘定して病院の横で窓のを計算して、紺屋橋こんやばしの上で巻煙草まきたばこを二本ふかして、そうして時計を見た。……
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)