“両替町”の読み方と例文
旧字:兩替町
読み方割合
りょうがえちょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お城に近い日本橋両替町りょうがえちょう(現今の日本銀行附近)にかなりの大店おおだなであった、書籍と両替屋をかねて、町役人も勤めていた小熊という家もその数にはれなかった。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
さて御約束の十時になって金善かねぜんの前へ来て見ると、夜寒の頃ですから、さすが目貫めぬき両替町りょうがえちょうもほとんど人通りが絶えて、むこうからくる下駄の音さえさみしい心持ちです。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから徒町おかちまちから百騎町ひゃっきまちを通って、両替町りょうがえちょうから鷹匠町たかじょうまちへ出て、県庁の前で枯柳の数を勘定して病院の横で窓のを計算して、紺屋橋こんやばしの上で巻煙草まきたばこを二本ふかして、そうして時計を見た。……
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)