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甘草
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かんぞう
ふりがな文庫
“
甘草
(
かんぞう
)” の例文
甘草
(
かんぞう
)
に、
肉桂粉
(
にっけいふん
)
に
薄荷
(
はっか
)
といったようなものを二寸四方位の板に練り固めて、縦横十文字に切り型を入れて金粉や銀粉がタタキ付けてある。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
久し振りで庵を訪ねた主人の前へ、一色道庵の示した丸薬の成分というのは、
人参
(
にんじん
)
、
松樹甘皮
(
まつのあまかわ
)
、
胡麻
(
ごま
)
、
薏苡仁
(
よくいにん
)
、
甘草
(
かんぞう
)
の五味だけ。
銭形平次捕物控:025 兵糧丸秘聞
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
又
(
また
)
物
(
もの
)
の
調味
(
ちょうみ
)
には、あの
甘草
(
かんぞう
)
という
薬草
(
やくそう
)
の
粉末
(
こな
)
を
少
(
すこ
)
し
加
(
くわ
)
えましたが、ただそれは
上流
(
うえ
)
の
人達
(
ひとたち
)
の
調理
(
ちょうり
)
に
限
(
かぎ
)
られ、一
般
(
ぱん
)
に
使用
(
しよう
)
するものではなかったように
記憶
(
きおく
)
して
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
『
孔叢子
(
こうそうし
)
』にこの獣
甘草
(
かんぞう
)
を食えば必ず
蛩々
(
きょうきょう
)
とて
青色馬
(
あおうま
)
に似た獣と
駏驉
(
きょきょ
)
とて
騾
(
ら
)
のごとき獣とに
遺
(
のこ
)
す、二獣、人来るを見れば必ず蹶を負うて走る、これは蹶を愛するでなくて甘草欲しさだ
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「このスープは
甘草
(
かんぞう
)
汁みたいだね」と彼はにこにこしながら言った。
決闘
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
穗「アマクサではない、
甘草
(
かんぞう
)
」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
本田蓼白と伊東参龍の見分けた成分は、松の甘皮と
胡麻
(
ごま
)
と
甘草
(
かんぞう
)
で。一色道庵はその上
人参
(
にんじん
)
と
薏苡仁
(
よくいにん
)
を見つけたそうですが、もう二味あるはずだと言います。
銭形平次捕物控:025 兵糧丸秘聞
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その中でも隣りの
室
(
へや
)
との仕切りの垂れ幕には、特別に大きい、
黄金色
(
きんいろ
)
のさそりだの、燃え立つような
甘草
(
かんぞう
)
の花だの、真青な人喰い鳥だのがノサバリまわっていた。
ココナットの実
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
昼夜観音経を念ずると
斑虎
(
ふこ
)
に導かれ故郷へ還り得たと載す、智者大師の『
観世音義疏
(
かんぜおんぎそ
)
』に晋の恵達、凶年に
甘草
(
かんぞう
)
掘るとて餓えた
羌人
(
きょうじん
)
群に捕われ、かの輩肥えた人からまず食うので達と一小児と残さる
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
人参
(
にんじん
)
、
甘草
(
かんぞう
)
、
薏苡仁
(
よくいにん
)
、それに
胡麻
(
ごま
)
と松の
甘皮
(
あまかわ
)
、——そこまでは誰でも解るが、残りの二味がむつかしい
銭形平次捕物控:025 兵糧丸秘聞
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“甘草”の意味
《名詞》
甘草 (かんぞう)
マメ目マメ科カンゾウ属に属する多年草の総称。学名:Glycyrrhiza。
1.に属する西北甘草、東北甘草などの地下茎を生薬としたもの。
(出典:Wiktionary)
“甘草(カンゾウ属)”の解説
カンゾウ属(甘草属 Glycyrrhiza)は、地中海地方、小アジア、ロシア南部、中央アジア、中国北部、北アメリカなどに自生するマメ科の多年草で、18種が知られている。薬用植物であり、根(一部の種類は根茎を含む)を乾燥させたものを生薬として用いる。
(出典:Wikipedia)
甘
常用漢字
中学
部首:⽢
5画
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
“甘”で始まる語句
甘
甘味
甘藷
甘美
甘藍
甘酒
甘酸
甘露
甘煮
甘寧