“おんどり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雄鶏64.7%
牡鶏21.6%
雄雞5.9%
雄鷄2.0%
牡雞2.0%
雄鳥2.0%
音取2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは法則の通り昨日きのうこしらえておいたスープの中へ二、三百目位な雄鶏おんどりを丸のまま入れて塩をホンの少し加えて一時間ばかり湯煮ゆでる。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
牡鶏おんどりに護られるのが当然として蹴合いの傍でも余念なく餌を啄んでいる牝鶏のような澄ました態度を見せております。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
似而非えせ賢者何程なにほどのことやあらんと、蓬頭突鬢ほうとうとつびん垂冠すいかん短後たんこうの衣という服装いでたちで、左手に雄雞おんどり、右手に牡豚おすぶたを引提げ、いきおいもうに、孔丘が家を指して出掛でかける。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
何度なんど何度なんど雄鷄おんどりえだのぼりまして、そこからばうとしましたが、そのたびはねをばた/″\させてりてしまひました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
雄鷄おんどりはこのはやしびにて、たかがあんなたかそらつてあるくのも、自分じぶんつけにくのだといふことをりました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
俳句に用いられる「雞の声」は、牡雞おんどりの時をつくる声が多いようであるが、これは落米のところに集って、コココココと忙しげにいう方であろう。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
雌鳥めんどりを前にあらゆる工夫と努力を傾け尽して、求愛のおどりを踊り続ける雄鳥おんどりのように真に精根を傾け尽して、精根限り喋って居たのです。
このごろ私は、ときどき音取おんどりかくからの手紙(代筆)を貰ふので、はぢめてその音取といふ苗字を知つた次第でありますが、それまではその人の姓名は怒山ぬやまかく——かとばかりおもふて居りました。
月あかり (新字旧仮名) / 牧野信一(著)