雄雞おんどり)” の例文
しょう糧米りょうまいと、一羽の赤い雄雞おんどりと、一升の酒とを或る蛮人に贈って、生きながら虎に変ずるの秘法を伝えられたのであった。
似而非えせ賢者何程なにほどのことやあらんと、蓬頭突鬢ほうとうとつびん垂冠すいかん短後たんこうの衣という服装いでたちで、左手に雄雞おんどり、右手に牡豚おすぶたを引提げ、いきおいもうに、孔丘が家を指して出掛でかける。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
会稽山かいけいざんの下に雞冠蛇けいかんだというのが棲んでいる。かしらには雄雞おんどりのような雞冠とさかがあって、長さ一尺あまり、胴まわり五、六寸。これに撃たれた者はかならず死ぬのである。