“おしひら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
押開38.5%
推開23.1%
15.4%
押啓7.7%
押披7.7%
推排7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其処そこは人間の鼠蹊部そけいぶというようなところで外皮を切れば腿の肉は胴の肉と離れているからへらで腿の肉を押開おしひらくとその下に腸が見えて薄いまくが腸をおおっている。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
驚破すはや、障子を推開おしひらきて、貫一は露けき庭にをどり下りぬ。つとそのあとあらはれたる満枝のおもては、ななめ葉越はごしの月のつめたき影を帯びながらなほ火の如く燃えに燃えたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
曲曲回顧スレバ花幔かまん地ヲおおヒ恍トシテ路ナキカト疑フ。おしひらイテ進メバすなわち白雲ノ坌湧ふんようスルガ如ク、ようトシテ際涯ヲ見ズ。低回スルコトしばらクニシテ肌骨皆香シク、人ヲシテ蒼仙ニ化セシメントス。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しとやかに紙門ふすま押啓おしひらきて出来いできたれるを、たれかと見れば満枝なり。彼如何いかなれば不躾ぶしつけにもこの席にはあらはれけん、と打駭うちおどろけるあるじよりも、荒尾が心の中こそ更にたぐふべくもあらざるなりけれ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
口から出任でまかせ永々と物語り何卒御宅の御首尾しゆび御繕おつくろひ有て能程よきほどに御尋ねつかはされなば私し迄も忝けなしと云ひつゝ小夜衣よりあづかりたる文を差出しけるにぞ千太郎はとるおそしと押披おしひらき一くだよんでは笑を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
推排おしひらこうとして「オヤ是は怪しからぬ、先刻誰にも開く様に鍵を錠の穴へ押し込んで置いたのに其の鍵が見えないが」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)