“かきの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掻退30.0%
掻除20.0%
書載20.0%
10.0%
掻載10.0%
柿野10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
久々の逢瀬おうせに語りつきせぬ其のを明しまして、一日二日と過ぎます内にはや三月の花見時、向島の引ける頃、混雑の人を掻退かきのけ/\一人の婦人が立花屋へ駈付けてまいりまして
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
衿巻掻除かきのけて彼のでたる鼻はあけに染みて、西洋蕃椒たうがらしえたるに異らず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さればかゝるはかなき冊子さうしに此 御神の事をしるすはいともかしこけれど、逃入村にごろむらちなみによりてこゝに書載かきのす。
始てをしふるが如く言放ちて荒尾のかきのけ行かんとするを、彼は猶もすがりて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
満枝はさすがあやまちを悔いたる風情ふぜいにて、やをら左のたもとひざ掻載かきのせ、牡丹ぼたんつぼみの如くそろへる紅絹裏もみうらふりまさぐりつつ、彼のとがめおそるる目遣めづかひしてゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
美濃の武儀むぎ郡の柿野かきのという村と、山県郡北山という村との境には、たにのしおという所があって、そこに柿野の氏神様と、北山の鎮守様とが、別れのさかずきをなされたといい伝えております。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)