“いっせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一閃62.5%
一銭7.1%
一箭5.4%
一洗5.4%
一川3.6%
一筅3.6%
一船3.6%
一僊1.8%
一扇1.8%
一染1.8%
一煎1.8%
一線1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが、ちょうど彼らがこの教会の橋まできたとき、ヘッセ人はぱっと飛びあがり、一閃(いっせん)の火焔(かえん)となって姿をかきけしたのである。
それを見られると、皆さんが迷惑すると思ってね。わたしは丁度憚(はばか)りに入っていたから、外へ逃げ出したんだけれど、一銭(いっせん)も持っていないから、自働電話をかける事も出来ないんでしょう。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
咄(とつ)! 奇怪! ——怪しの駕籠の中から、二本の腕がぬっと出るやいっしょで、きりきりと双手(もろて)さばきの半弓が満月に引きしぼられたかと思われましたが、ヒュウと一箭(いっせん)
「頭のつかれを一洗(いっせん)するには、眠るにかぎると承知いたす。君前で居眠りも相成らねば、ほんの寸刻、心身をやすめていました。それもお家の為と信じて」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜半、月の光が一川(いっせん)の蘆と柳とに溢(あふ)れた時、川の水と微風とは静に囁(ささや)き交しながら、橋の下の尾生の死骸を、やさしく海の方へ運んで行った。
尾生の信 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
多くの同朋衆は、手分けして、各詰所の小部屋で、一筅(いっせん)をそそぎ、茶を献(けん)じ、香を薫(くん)じて、犒(ねぎら)いを扶(たす)けていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
思い思いに髷(もとどり)を切って海に捨て、水死したあとでも、一船(いっせん)の仲間だとわかるように、一人一人の袖から袖へ細引をとおしてひとつにまとめ、水船(みずぶね)にしたまま、荒天の海に船を流した。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
大橋流の書も佳(い)いし、絵は木挽(こびき)町の狩野(かのう)の高弟で、一僊(いっせん)といって、本丸炎上の時は、将軍の居間の画を描いたりしたほど出来たし、漢学も出来る、手をとって教えてもらった。
それとは違う歓びの溢(あふ)れからであったが、寧子は、犬千代の小鼓に促(うなが)されて、一扇(いっせん)をひらいて起つと、素直に、幸若のうちの源氏物を一(ひと)ふし舞った。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この着想前古に無きものなれば、その画面絶後の輪郭を要すること是非無かるべきなり。読者、一染(いっせん)の好憎に執し給うこと勿れ。至嘱(ししょく)。著者謹言
「あんたはなかなか凝っていらっしゃる。さっき流しもとで拝見したぐあいではたいへん上等なお茶を召し上がってのようだが、宇治のいいところがあったら、一煎(いっせん)いれてくださいな」
俗に云う鼻掴(はなつま)みの世の中に、唯(ただ)ペルリ渡来の一条が人心を動かして、砲術だけは西洋流儀にしなければならぬと、云(い)わば一線(いっせん)の血路(けつろ)が開けて、ソコで砲術修業の願書で穏(おだやか)に事が済んだのです。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)