“すつぽん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
30.0%
泥龜20.0%
泥亀20.0%
坭龜10.0%
泥鼈10.0%
海鼈10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
てんで比べものにならないぢやないか! ほんとにさ! まるでお月さまとすつぽんほどの違ひだわ! 第一この侍從武官はおそろしくのつぺりした、だだつ廣い顏でさ
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
はげてるくせに、いやに臆病おくびやうだね——なに泥龜すつぽんだつたがね、のさ/\ときしあがつてると、あめ一所いつしよに、どつとあしもとがかはになつたから、およかたちひとりでにげたつけ。ゆめのやうだ。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
日本橋の茅場町に錦とかいふ鰻屋があるさうで、そこの家では鰻や泥鰌どぜうのほかに泥亀すつぽんの料理も食はせるので、なか/\繁昌するといふことです。
魚妖 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
お勝とほかの女の兒たちとを比べ、お勝がお月さんで他の兒たちは坭龜すつぽんだと言つて、ひどい依怙贔屓えこひきをしたとかで、校長に叱られたさうな。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
新聞がそんな者なら、一日も早くつ潰して仕舞つた方が、われ/\の利益だらう。新聞にかゝれるのと、泥鼈すつぽんに喰ひつかれるとが似たり寄つたりだとは今日只今狸の説明に因つて始めて承知仕つた。
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かゝる孤島はなれじまことだから、御馳走ごちさういがと大佐たいさ言譯いひわけだが、それでも、料理方れうりかた水兵すいへい大奮發だいふんぱつよしで、海鼈すつぽん卵子たまご蒸燒むしやきや、牡蠣かき鹽煑しほにや、俗名ぞくめう「イワガモ」とかいふこのしま澤山たくさんかも