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駭
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おど
ふりがな文庫
“
駭
(
おど
)” の例文
私は秀岡の顔を見ると
赫
(
かっ
)
となりました。胸の中が
沸
(
たぎ
)
るような昂奮に襲われて了ったのです。秀岡も
駭
(
おど
)
ろいていたようです。
旅客機事件
(新字新仮名)
/
大庭武年
(著)
そのとき車夫はいっせいに
吶喊
(
とっかん
)
して馬を
駭
(
おど
)
ろかせり。馬は
懾
(
おび
)
えて躍り狂いぬ。車はこれがために傾斜して、まさに乗り合いを振り落とさんとせり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
世帯主
(
しょたいぬし
)
である彼らは、こういう女の狂態に
駭
(
おど
)
ろきはしなかった。
驟雨
(
しゅうう
)
のようなその
昂奮
(
こうふん
)
の通りすぎるのを待っていた。だからもう心を留めて聞いているのではなかった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
古縄
(
ふるなは
)
を
蛇
(
へび
)
とし
駭
(
おど
)
せば、おどされたる
妓
(
ぎ
)
愕
(
びつくり
)
して
片足
(
かたあし
)
泥田
(
どろた
)
へふみいれしを
衆人
(
みな/\
)
辴然
(
おほわらひ
)
す。此
途
(
みち
)
は
凡
(
すべ
)
て
農業
(
のうげふ
)
の
通路
(
つうろ
)
なれば
憇
(
いこ
)
ふべき
茶店
(
ちやみせ
)
もなく、
半途
(
はんと
)
に
至
(
いた
)
りて古き
社
(
やしろ
)
に入りてやすらふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
どれほど懐しく馴染ふかく且つそれ故に一層の新鮮さに
駭
(
おど
)
ろかされるものであったろう。
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
▼ もっと見る
駭
(
おど
)
ろくばかり峻急なる傾斜は、天半を断絶して、上なる一端を青空の中へ繋ぎ、下なる一半を、深谷の底へと没入させている、岩石の散乱した間に、飛散した種子から生えたらしい、落葉松の
稚樹
(
わかぎ
)
が
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
古縄
(
ふるなは
)
を
蛇
(
へび
)
とし
駭
(
おど
)
せば、おどされたる
妓
(
ぎ
)
愕
(
びつくり
)
して
片足
(
かたあし
)
泥田
(
どろた
)
へふみいれしを
衆人
(
みな/\
)
辴然
(
おほわらひ
)
す。此
途
(
みち
)
は
凡
(
すべ
)
て
農業
(
のうげふ
)
の
通路
(
つうろ
)
なれば
憇
(
いこ
)
ふべき
茶店
(
ちやみせ
)
もなく、
半途
(
はんと
)
に
至
(
いた
)
りて古き
社
(
やしろ
)
に入りてやすらふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
かう
何
(
ど
)
うも、
番
(
ばん
)
ごと、どしんと、
駭
(
おど
)
ろかされて、
一々
(
いち/\
)
びく/\して
居
(
ゐ
)
たんでは
行
(
や
)
り
切
(
き
)
れない。さあ、もつて
來
(
こ
)
い、
何
(
なん
)
でも、と
向
(
むか
)
う
顱卷
(
はちまき
)
をした
所
(
ところ
)
で、
馬
(
うま
)
の
前
(
まへ
)
へは
立
(
た
)
たれはしない。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
駭
漢検1級
部首:⾺
16画
“駭”を含む語句
驚駭
駭然
震駭
物駭
駭目
驚目駭心
恐駭
打駭
駭心
駭絶
駭訛
駭風
駭驚仰天
駭魄
驚心駭魄
驚駭噴泉