“稚樹”の読み方と例文
読み方割合
わかぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おどろくばかり峻急なる傾斜は、天半を断絶して、上なる一端を青空の中へ繋ぎ、下なる一半を、深谷の底へと没入させている、岩石の散乱した間に、飛散した種子から生えたらしい、落葉松の稚樹わかぎ
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
針葉樹や白樺の稚樹わかぎに、三方を囲まれ、一方は原に向いている、水はうす汚なくて、飲もうという望みは引ッ込んだが、草影、樹影、花影が池に入って、長い濃い睫毛まつげが、黒い眼のふちに蓋をしている
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)