“わかぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワカギ
語句割合
輪鍵37.8%
若木33.3%
稚木11.1%
稚樹4.4%
若樹4.4%
若気4.4%
嫩木2.2%
穉樹2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから、今朝は物置に入つてゐると、外から戸を締めて、輪鍵わかぎをかけて心張しんばりをした上、炭俵へ火をけた者があります。
それよりも、子供こどもは、二人ふたりが、さけんでいる、すぐそばに、かやの若木わかぎが、はちわって、しかもそのが、しろかわいているのをました。
あらしの前の木と鳥の会話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
毒々しい触手を伸ばした羊歯しだ類。巨大な白星海芋。汁気の多い稚木わかぎの茎は、斧の一振でサクリと気持よく切れるが、しなやかな古枝は中々巧く切れない。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
針葉樹や白樺の稚樹わかぎに、三方を囲まれ、一方は原に向いている、水はうす汚なくて、飲もうという望みは引ッ込んだが、草影、樹影、花影が池に入って、長い濃い睫毛まつげが、黒い眼のふちに蓋をしている
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
野邊の若樹わかぎの葉がくれ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
若気わかぎな三位卿は、もう庭手へ降りて木立の闇へどなっていた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
特に嫩木わかぎを選んで植えたらしく、背丈も等しければ、丁寧に剪裁せんさいも施されているのであった——その並樹の左側から市街地へかけて見る眼もあやな一面の芝生の中に、大理石の美しい石膚を光らせて
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
かれ等も矢張考へ考へ幹を養ひつゝ傍ら枝を張つて行くのであるが、穉樹わかぎの中は、さうした思慮にも乏しいと見えて、グングン延びて行つて後悔してゐるやうなのを私はをりをり見かけることがある。
樹木と空飛ぶ鳥 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)