“駈拔”のいろいろな読み方と例文
新字:駈抜
読み方割合
かけぬ66.7%
かけぬけ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
麹町かうぢまち番町ばんちやう火事くわじは、わたしたち鄰家りんか二三軒にさんげんが、みな跣足はだし逃出にげだして、片側かたがは平家ひらや屋根やねからかはら土煙つちけむりげてくづるゝ向側むかうがは駈拔かけぬけて、いくらか危險きけんすくなさうな、四角よつかどまがつた
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
駈拔かけぬく「時」をやらじとばかり、齒にて引留ひきとゞむ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
懷中くわいちうに入れし事なれば若し見咎みとがめられては大變たいへんと早々迯出にげいだす向ふより火附盜賊改め役奧田主膳殿おくだしゆぜんどのくみの與力同心を二三十人連て此處へ來らるゝ故喜八は夫と見るより一さん駈拔かけぬけんとしけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
蒙り悦こび身に餘りいさみ進んで下城にこそは及ばれたり下馬先げばさきには迎の駕籠廻り居て夫にのり徐々しづ/\と歸宅せられたりやがて屋敷近くなりしころおさへが一人駈拔かけぬけて表門よりお歸り/\と呼はれば此を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)