“駈抜”の読み方と例文
旧字:駈拔
読み方割合
かけぬ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども車夫は足が早いのですから、とても駈抜かけぬけられないと思った時は、途中にある横道の河合の蔵の蔭に這入って遣り過します。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
あるときなど夕暮れ近くなって矢も尽きかけた二人が——二人の馬は供の者をはるかに駈抜かけぬいていたので——一群の狼に囲まれたことがある。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「見ねえ、一番、尻尾を出させる考えを着けたから、駈抜かけぬけて先へ来たんだ。——そら、そら、来たい、あの爺だ——ね。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)