かんばせ)” の例文
新字:
千束ちづかなす我が文は讀みも了らで捨てやられ、さそふ秋風に桐一葉の哀れを殘さざらんも知れず。ましてや、あでやかなる彼れがかんばせは、浮きたる色をづる世の中に、そも幾その人を惱しけん。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
むかしそう武帝ぶていむすめ壽陽じゆやう麗姫れいき庭園ていゑんするときうめはなりて一片ひとひらかんばせかゝる。おもかげまたたぐふべきものなかりしより、當時たうじ宮女きうぢよみなあらそつて輕粉けいふんもつかほ白梅しらうめはなゑがく、しようして梅花粧ばいくわしやうふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かんばせつぶらにかがやきて
故郷の花 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
温泉いでゆけむりに、ほんのりと、ゆきなすかんばせ黒髮くろかみまげ
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)