-
トップ
>
-
霊泉
>
-
れいせん
「かわいそうにこの
鷲は、片目を鉄砲で
撃たれているため、だいぶ苦しがっている。はやくその
霊泉で洗ってやるがよい。すぐなおる」
さる人はかしこくとも、さる
事は賢からじ。
金は
六三七のたからの
最なり。土に
瘞れては
霊泉を
湛へ、不浄を除き、
妙なる
音を
蔵せり。
御念に
及ばぬ、
城ヶ
沼の
底に
湧く……
霊泉に
浴させて、
傷もなく
疲労もなく
苦悩もなく、
健かにしてお
返し
申す。
後また数旬を
経て、先生予を
箱根に
伴い
霊泉に
浴して
痾を養わしめんとの事にて、すなわち先生
一家子女と共に
老妻諸共、
湯本の
福住に
寓すること
凡三旬、先生に
陪して或は
古墳旧刹を
探り