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隣席
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となり
ふりがな文庫
“
隣席
(
となり
)” の例文
哲学者は冷たい眼でじろり
隣席
(
となり
)
の軍鶏を睨み/\してゐたが、黙つて
懐中
(
ふところ
)
から金貨を一つ取り出して、かちりと
卓子
(
テーブル
)
の上に置いた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
繃帶
(
はうたい
)
を
覗
(
のぞ
)
いた
唇
(
くちびる
)
が、
上下
(
うへした
)
にべろんと
開
(
あ
)
いて、どろりとして
居
(
ゐ
)
る。
動
(
うご
)
くと、たら/\と
早
(
は
)
や
膿
(
うみ
)
の
垂
(
た
)
れさうなのが——
丁
(
ちやう
)
ど
明
(
あ
)
いて
居
(
ゐ
)
た——
私
(
わたし
)
たちの
隣席
(
となり
)
へどろ/\と
崩
(
くづ
)
れ
掛
(
かゝ
)
つた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
自分ひとりではつまらないが、向側も
隣席
(
となり
)
もみんなしてするのだから面白い。
旧聞日本橋:04 源泉小学校
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
同じようなお膳が出まして鯛の浜焼が
名々
(
めい/\
)
皿に附いて出ましても、
隣席
(
となり
)
の人の鯛は少し大きいと腹を立て、
此家
(
こゝ
)
の亭主は甚だ不注意
極
(
きわ
)
まる、鯛などは同じように揃ったのを出せば
宜
(
い
)
いんだ
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
修験者らしい老人が、盃を口から離しながら、
隣席
(
となり
)
の商人らしい男に云った。
十二神貝十郎手柄話
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
乃公
(
おれ
)
は
丈
(
せい
)
が低いものだから、食事の時には椅子の上にウェブスターを置いて、其上に腰を掛ける。乃公は奥さんの直ぐ
隣席
(
となり
)
に坐る。今朝奥さんが
一寸
(
ちょっと
)
立った時に、乃公は手早く椅子を退けてやった。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
隣席
(
となり
)
にいた一人が、卓上の燭台をとって苦悶者の上にさしつけた。
赤い部屋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
彼女は、あわてて
隣席
(
となり
)
の者の前へ逃げた。
銀河まつり
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もしか三度目に不通にでもなつたら、今度は
隣席
(
となり
)
にゐる男の頭から新しい帽子でも
引
(
ひ
)
つ
手繰
(
たく
)
つて手向けようと思つてゐる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
△「えへゝゝ是は殿様………御免なさい、
隣席
(
となり
)
にお
在
(
い
)
でとも存じやせんで」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
余
(
あんま
)
り退屈だったから、乃公は
隣席
(
となり
)
にいた奥様に斯う話しかけた。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
“隣席”の意味
《名詞》
隣の席。
(出典:Wiktionary)
隣
常用漢字
中学
部首:⾩
16画
席
常用漢字
小4
部首:⼱
10画
“隣”で始まる語句
隣
隣家
隣室
隣村
隣人
隣国
隣合
隣近所
隣座敷
隣町