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閉込
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とぢこ
『
何だと
畜生!』と、
此時イワン、デミトリチは
急にむツくりと
起上る。『
何で
彼奴が
出さんと
云ふ
法がある、
我々を
此に
閉込めて
置く
譯は
無い。 ...
何がつて、こんなところに
何か
惡いことでもした
人間のやうに、
誰をみても、かうして
鐵の
格子か、そうでなければ
金網や
木柵、
石室、
板圍なんどの
中に
閉込められてさ
この
時も、さいはひ
何處の
窓も
戸も
閉込んで
居たから、きなつ
臭いのを
通り
越して、
少々小火の
臭のするのが
屋根々々の
雪を
這つて
遁げて、
近所へも
知れないで、
申譯をしないで
濟んだ。