逆夢さかゆめ)” の例文
「しかし、逆夢さかゆめということもあれば、若大将には、一途いちずにご心配なさらぬがようござる。なんの、夢などあてになるものですか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「しかし安斉先生はニヤニヤお笑いになって、『若様、夢は逆夢さかゆめと申しますから、アベコベにならないようにお気をつけなさいませ』とご注意を申しあげました」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
夢は逆夢さかゆめだとか云って、まあいい加減になだめているのだが、親ひとり子ひとりの伜にもしもの事があったら、あたしも生きちゃあいられないとか云って、おっかさんは泣いて騒いでいる。
半七捕物帳:68 二人女房 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
などいうことわざは、夢をもって未来をぼくする方法に用いんとするより起こる言であって、夢は過去の経験や思想より起こるとすれば、当たる当たらぬの論も無用で、逆夢さかゆめということもなくなって
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
(夢は、逆夢さかゆめというから——)
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
といふゆめ逆夢さかゆめ馬車ばしやにでもかれはせぬかと大笑おほわらひすればうつくしきまゆひそめてになることおつしやるよ今日けふ日曜にちえう最早もう何処どこへもおあそばすなといま教育けういくうけた似合にあはしからぬことば真実しんじつ大事だいじおもへばなり此方こなたへだてなければ彼方あちら遠慮ゑんりよもなくくれたけのよのうきとこと二人ふたりなかには
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ゆめ逆夢さかゆめ」とか
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)