苦楽くらく)” の例文
自分じぶんは、いつまでもむかしの百しょうで、みんなといっしょになってはたらいて、みんなと苦楽くらくともにしましたから、むらひとたちからも、恩人おんじんしたわれて、たいへん尊敬そんけいされたのであります。
武ちゃんと昔話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すべてそのおもむきおなじうして、自から苦楽くらくを共にするときは、離散りさんすること能わず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そんな小僧こぞう苦楽くらくなんぞ、背中せなかにとまった蝿程はえほどにもおもわない徳太郎とくたろうの、おせんといた夢中むちゅうあゆみは、合羽かっぱしたからのぞいているなましろすね青筋あおすじにさえうかがわれて、みちわるしも
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
長年ながねん苦楽くらくともにした女房にょうぼうが、また、せがれにはやさしかったははが、いまはれいとなって、ここにはいり、なにもかもじっとているがして、おじいさんは花生はないけのみずをかえ、かねをたたいて
とうげの茶屋 (新字新仮名) / 小川未明(著)