若木わかき)” の例文
斯く妻が呼ぶ声に、彼は下駄を突っかけて、植木屋の庭の様に無暗むやみに樹木を植え込んだ園内を歩いて、若木わかきの梅の下に立った。成程咲いた、咲いた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
次に沼代ぬなしろ郎女いらつめ、またのみめの御子、沼名木ぬなき郎女いらつめ、次に香余理かぐより比賣の命、次に若木わかき入日子いりひこの王、次に吉備の兄日子えひこの王、次に高木比賣の命、次に弟比賣おとひめの命。
『あれはうめせいじゃ。若木わかきうめであるから、そのせい矢張やは少女しょうじょ姿すがたをしてる……。』
おくるや可惜あたら若木わかきはなにおくれてぬべきやまひいえたるものゝわづ手内職てないしよく五錢ごせん六錢ろくせん露命ろめいをつなぐすべはあらじをあやしのことよとたづねるに澆季げうきとはくものゝなほ陰徳者いんとくしやなきならで此薄命このはくめい
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
下 若木わかき三寸でけらありそこの
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ある時菓樹かじゅは幹に疵つけ徒長を防ぐと結果にこうがあると云う事を何かの雑誌で読んで、屋敷中の梨の若木わかきの膚を一本残らず小刀でメチャ/\に縦疵たてきずをつけて歩いたこともあった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
次に若木わかき入日子いりひこの命五柱。
車夫くるまや鶴子つるこおぶってもらい、余等はすべ足元あしもとに気をつけ/\鉄道線路を踏切って、山田のくろ関跡せきあとの方へと上る。道もに散るの歌にちなんで、芳野桜よしのざくらを沢山植えてある。若木わかきばかりだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)