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若干
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じゃっかん
ふりがな文庫
“
若干
(
じゃっかん
)” の例文
部屋は洗面台と数冊の書籍とをそなえた飾り気のない小さい
室
(
へや
)
である。壁にかけられた
若干
(
じゃっかん
)
の絵のほかには、ほとんど何の装飾もない。
世界怪談名作集:09 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
もし
釈迦
(
しゃか
)
の呼吸した雪山の空気の中にこのガスの
若干
(
じゃっかん
)
量が混じていたならば、仏教もよほど異なったものができたかもしれず
脳髄の進化
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
大小の
帆布
(
はんぷ
)
、
縄類
(
なわるい
)
、鉄くさり、いかり一式、
投網
(
とあみ
)
、つり糸、
漁具
(
りょうぐ
)
一式、スナイドル銃八ちょう、ピストル一ダース、火薬二はこ、
鉛類
(
えんるい
)
若干
(
じゃっかん
)
。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
と、銀銭
若干
(
じゃっかん
)
を二人の百姓に与えて帰したが、にわかに、
慌
(
あわ
)
てるふうもない。——いや、まだその
真偽
(
しんぎ
)
を疑っていたのである。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なんとなれば同級生が
若干
(
じゃっかん
)
で
某所
(
ぼうしょ
)
に務めているから
若干
(
じゃっかん
)
というのが普通の標準であって、個人々々の特長の有無のごとき問題は計算に
入
(
い
)
れぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
女史は落胆して、この上は郷里の兄上を説き
若干
(
じゃっかん
)
を出金せしめんとて、ただ一人帰郷の
途
(
と
)
に就きぬ、旅費は両人の衣類を
典
(
てん
)
して
調
(
ととの
)
えしなりけり。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
「よくごらんになりましたね。品書は、一つトランク、一つ木材四本、一つ新聞紙
若干
(
じゃっかん
)
、以上——でいいですね」
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
若干
(
じゃっかん
)
を友人に分けて、残りはこれを印刷した本屋に一冊五シリングで売らせたのであったが、当時はいっこうに人気がなく、いくら値を下げても買手がつかないので
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
周囲のくすんだ渋い、北緯三十五度
若干
(
じゃっかん
)
の東京の太陽の光とうまく調和しないように感じられて、珍らしくおもしろいとは思いながら、それほど夢中にはなれなかった。
木彫ウソを作った時
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
さらに私に対し英語で「十五日以内に
若干
(
じゃっかん
)
のサンスクリット語の仏典を民間から捜し集めて与える。しかし多少時日が遅れるかも知れないからその
心算
(
つもり
)
で居って貰いたい」
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
三年間辛抱すれば、父親はテキサスから
若干
(
じゃっかん
)
ずつ送金して来る手筈になっていた。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
ならびにルピック氏よりにんじんへの返事
若干
(
じゃっかん
)
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
悪漢どもはあわてふためいて、
伝馬船
(
てんません
)
をおろした。
若干
(
じゃっかん
)
の食物と数丁の武器と弾薬がかろうじてとりだすことができた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
並行線でもこれに
若干
(
じゃっかん
)
の斜線を画き加えると不並行線に見え、一個の
豌豆
(
えんどう
)
でもこれを中指を人差し指の上に折り重ねてなでると確かに二つあるごとくに感ずる。
我らの哲学
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
私は
繋獄
(
けいごく
)
の身となるも
悔
(
く
)
ゆることがない、ついては
若干
(
じゃっかん
)
の金を得て老母の養老金にしたいと頼まれ、わが輩一
片
(
ぺん
)
の
義侠
(
ぎきょう
)
、これを
否
(
いな
)
むに
忍
(
しの
)
びず、彼のために
出金
(
しゅっきん
)
した
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
それに部下の兵
若干
(
じゃっかん
)
とはいえ、鉄砲や
素槍
(
すやり
)
をたずさえ、それらの兵は甲州全地を
蹂躪
(
じゅうりん
)
して、皆どこかで鮮血を味わっている、いわゆる常ならぬ殺気の持主だった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
妾
(
しょう
)
に対してさえ、毎月
若干
(
じゃっかん
)
の手当てを送るに至りけるが、夫婦
相思
(
そうし
)
の情は日一日に
弥
(
いや
)
増して、彼がしばしば出京することのあればにや、次男
侠太
(
きょうた
)
の
誕生
(
たんじょう
)
間もなく、親族の者より
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
晴雨計二、寒暖計一、時計二、メガホン三、コンパス十二、
暴風雨計
(
ぼうふううけい
)
一、日本国旗と各国旗
若干
(
じゃっかん
)
、信号旗一式、
大工道具
(
だいくどうぐ
)
、はり、いと、マッチ、ひうち石、ボタン。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
たとえば蜂の中で
似我蜂
(
ジガバチ
)
と名づける種類のごときは、日々遠方まで飛びまわって
蜘蛛
(
くも
)
、その他の小虫をさがし集め、これを巣に持ち帰り、卵一粒ごとに
若干
(
じゃっかん
)
ずつを添えておくが
動物の私有財産
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
ほかに
若干
(
じゃっかん
)
の舟軍がある。——舟軍は琵琶湖上を
遊弋
(
ゆうよく
)
していた。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
若干
(
じゃっかん
)
の差があるのを見ると、
直
(
ただ
)
ちに引き算や足し算を始め、生きた人マイナス死んだ人は命、死んだ人プラス命は生きた人というように考え、生きた人が死んだ人になる時には
我らの哲学
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
藤吉郎も、
若干
(
じゃっかん
)
の兵をひいて、その軍にあったが
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
杖
(
つえ
)
を持たせ、
草鞋
(
わらじ
)
をはかせ、
若干
(
じゃっかん
)
の旅費まで添えて出立させる。
我らの哲学
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
秀吉勢は、
若干
(
じゃっかん
)
の損害をうけた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
以下この二種類についておのおの
若干
(
じゃっかん
)
の例をあげてみよう。
動物の私有財産
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
若
常用漢字
小6
部首:⾋
8画
干
常用漢字
小6
部首:⼲
3画
“若干”で始まる語句
若干金
若干里
若干銭
若干個
若干宛
若干日
若干錢