“群(あつま)” の例文
およそ半年(はんとし)あまり縮の事に辛苦(しんく)したるは此初市の為(ため)なれば、縮売(ちゞみうり)はさら也、こゝに群(あつま)るもの人の濤(なみ)をうたせ、足々(あし/\)を踏(ふま)れ、肩々(かた/\)を磨(す)る。万(よろづ)の品々(しな/″\)もこゝに店(みせ)をかまへ物を売(う)る。
市場又は祭礼すべて人の群(あつま)る所へいでゝ看物(みせもの)にせしが、ある所にて余(よ)も見つるに大さ狗(いぬ)のごとく状(かたち)は全く熊にして、白毛雪を欺(あざむ)きしかも光沢(つや)ありて天鵞織(びらうど)のごとく眼(め)と爪(つめ)は紅(くれなゐ)也。
○かくて夜も明(あけ)ければ、村の者どもはさら也聞(きゝ)しほどの人々此家(このいへ)に群(あつま)り来り、此上はとて手(て)に/\木鋤(こすき)を持(もち)家内の人々も後(あと)にしたがひてかの老夫(らうふ)がいひつるなだれの処に至(いた)りけり。
我国蒲原郡(かんはらこほり)に鎧潟(よろひがた)とて(里言に湖を潟と云)東西一里半、南北ヘ一里の湖水(こすゐ)あり、毎年二月の中の午の日の夜、酉の下刻より丑の刻頃まで水上に火燃(もゆ)るを、里人は鎧潟(よろひがた)の万燈とて群(あつま)り観(み)る人多し。