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けいくわ
未明食事を
終りて出立し又
水流を
溯る、無数の瀑布を
経過して五千五百呎の
高に至れば水流
全く
尽き、源泉は
岩罅より
混々として出で
来る
教会は
草木又は
動物の如き
自然物にあらず、草木は
時期を
定めて
花を
有ち
菓を
結び、
小児は
或る
時期を
経過すれば
成人して
智力の
啓発に至るべし、
然れども
教会は
人為的なり、
復興せんと
欲せば
明日
之れより上越の
国界なる山脈の頂上を
経過す、
脈尽くる所
太平原あり、
原尽きて一山脈あり、之れを
過れば又大平野あり、之れ即ち
真の
尾瀬が原にして、
笠科山と燧山の間に
連り
水源
竭きて
進行漸やく
容易となる、六千四百呎の高に
達すれば前日来
経過し来れる所、
歴々眼眸に
入り、利根河の
流域に属する藤原村の深山幽谷、
丸で地図中の物となり、其山の
広袤水の長程