石清水いはしみづ)” の例文
きよらかなるくちつめたきつちあらふをて、やまいもうなぎになる、牛蒡ごばうくて石清水いはしみづそゝがば、あはれ白魚しらうをくわしやせんと、そゞろむねきしが。
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
 勅使ちよくしとして石清水いはしみづへ御參向の御道筋なれば豫々かね/″\みちはし修繕等是有るべきの處右の始末しまつ勿々なか/\言語ごんごたえたる事急ぎ此趣き關東へ申達し江戸表の御差※さしづに任せ申べき間然樣さやう心得られ此段丹後守殿へ申達さるべしと仰々ぎやう/\しく云ければ勘解由かげゆは甚だ當惑たうわくの體にて此儀江戸表へ伺ひ候存じ寄に候は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
退き到着の旨老中方へ御屆けに及びけるに大岡越前守殿役宅やくたくまかり出べき段御達に付勘解由は翌日未明みめいに南町奉行所へ出にける大岡殿出座しゆつざ有て其方事先達て 勅使ちよくし石清水いはしみづ八幡宮へ御參向のみぎり日野家歸路の災難に付種々しゆ/″\取扱ひ其節金三千三百兩同家へおくりしと云ふ事相違なきやと訊尋たづねられしかば勘解由は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
奉行所へ呼出され越前守殿對面たいめん有に山住はつゝしんで平伏へいふくなし某儀それがしぎは日野家の御内山住河内と申者に候此度御用有るに付召呼めしよばれしは如何なる儀に候やと申ければ大岡殿れば此度の事餘の儀に非ず先年石清水いはしみづ八幡宮放生會はうじやうゑの節大納言殿參向致され其頃歸路に淀の孫橋まごばし落て大納言殿始め大勢おほぜいの人夫其外御道具類水中に流れ候とうけたまは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)