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白泡
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しらあわ
ふりがな文庫
“
白泡
(
しらあわ
)” の例文
たちまち私の
傍
(
そば
)
を近々と横ぎって、左右に雪の
白泡
(
しらあわ
)
を、ざっと
蹴立
(
けた
)
てて、あたかも水雷艇の荒浪を切るがごとく猛然として進みます。
雪霊続記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜通しがかりで
白泡
(
しらあわ
)
を
噛
(
か
)
みながら昇ったり降ったり、シーソーを繰り返して
翌
(
あく
)
る朝の薄明りになってみると、不思議な事に
船体
(
ふね
)
は
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私は
暫
(
しばら
)
く
恍惚
(
こうこつ
)
として其処に
彳
(
たたず
)
んでいた。私の歩いて来た街道は、
白泡
(
しらあわ
)
の砕けている海岸に沿うて
長汀曲浦
(
ちょうていきょくほ
)
の続く限り続いている。
母を恋うる記
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
襟
(
えり
)
引き合わせ、
履物
(
はきもの
)
をぬぎすてつつ、浪子は今打ち寄せし浪の岩に砕けて
白泡
(
しらあわ
)
沸
(
たぎ
)
るあたりを目がけて、身をおどらす。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
両岸の山は或時は右が遠ざかつたり左が遠ざかつたり、又或時は右が迫つて来たり左が迫つて来たり、時に両方が迫つて来て、一水遥に遠く巨巌の下に
白泡
(
しらあわ
)
を立てゝ沸り流れたりした。
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
霧が雨になり、雨が霧になり、雨と霧が
交互
(
こうご
)
にたわむれて半天にかけまわれば、その下におどる
白泡
(
しらあわ
)
の
狂瀾
(
きょうらん
)
がしだいしだいに青みにかえって、船は白と青とのあいだを一直線にすすむ。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
主人が
声援
(
せいえん
)
したので、デカは思切ってワンと噛みにかゝったら、口か舌かを
螫
(
さ
)
されたと見え、
一声
(
いっせい
)
悲鳴
(
ひめい
)
をあげて飛びのき、それから限なく口から
白泡
(
しらあわ
)
を吐いて、一時は
如何
(
どう
)
なる事かと危ぶんだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
まるで
白泡
(
しらあわ
)
を立てた激流を見るようである。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
わきほとばしる
白泡
(
しらあわ
)
の
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
忽
(
たちま
)
ち
私
(
わたし
)
の
傍
(
そば
)
を
近々
(
ちか/″\
)
と
横
(
よこ
)
ぎつて、
左右
(
さいう
)
に
雪
(
ゆき
)
の
白泡
(
しらあわ
)
を、ざつと
蹴立
(
けた
)
てて、
恰
(
あたか
)
も
水雷艇
(
すゐらいてい
)
の
荒浪
(
あらなみ
)
を
切
(
き
)
るが
如
(
ごと
)
く
猛然
(
まうぜん
)
として
進
(
すゝ
)
みます。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
いかにも富士男のからだは、まったく
白泡
(
しらあわ
)
のなかに、のまれてしまったのである。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
両岸の山は或時は右が遠ざかったり左が遠ざかったり、また或時は右が迫って来たり左が迫って来たり、時に両方が迫って来て、一水
遥
(
はるか
)
に遠く巨巌の下に
白泡
(
しらあわ
)
を立てて
沸
(
たぎ
)
り流れたりした。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
喘
(
あへ
)
ぎつつ、
白泡
(
しらあわ
)
ふける
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
この
呪詛
(
のろい
)
のために、浮べる
輩
(
やから
)
はぶくりと沈んで、
四辺
(
あたり
)
は
白泡
(
しらあわ
)
となったと聞く。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
泡
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
“白泡”で始まる語句
白泡立