“しらあわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
白泡81.3%
白漚12.5%
白沫6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜通しがかりで白泡しらあわみながら昇ったり降ったり、シーソーを繰り返してあくる朝の薄明りになってみると、不思議な事に船体ふね
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
砕けた浪の白漚しらあわは、銀の歯車を巻いて、見るまに馬の脚を噛み、車輪の半分なかばまでかくした。小さいノアの方舟はこぶねが三つ出来る。浪が退いた。馬は平気で濡れた砂の上を進んで来る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
山すその岩壁に打ちつけた波は、煮えくりかえった熱湯をぶちつけたように、湯げのような白沫しらあわを五丈も六丈も高く飛ばして、りを打ちながら海の中にどっとくずれ込む。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
怒濤どとう白沫しらあわ。さっさっと降りしきる雪。目をかすめて飛びかわす雲の霧。自然の大叫喚‥‥そのまっただ中にたよりなくもみさいなまれる君たちの小さな水船‥‥やっぱりそれだけだった。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)