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生類
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しょうるい
ふりがな文庫
“
生類
(
しょうるい
)” の例文
それを第三者が批評して「貴殿広き世界を三百石の屋敷のうちに見らるゝ故なり。山海万里のうちに異風なる
生類
(
しょうるい
)
の有まじき事に非ず」
西鶴と科学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
由なき理由を申し立てて、
生類
(
しょうるい
)
憐れみの令を施行したのもその護持院隆光だったからです。——退屈男の口辺には自ずと微笑がほころびました。
旗本退屈男:09 第九話 江戸に帰った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
さまざま工夫してみましたが、鮎もやはり
生類
(
しょうるい
)
、なかなかすばしこく、不器用な私にはとても捕獲出来ず、そのような私のむだな努力の姿を里人に見つけられ
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
その生母や悪僧の
言
(
げん
)
を
容
(
い
)
れて——
生類
(
しょうるい
)
おんあわれみ——などという悪法律をもって、人間を、犬猫以下におくようなことをしなかったら、これらの人間は、決して
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
屹度彼の頭上に落ちると覚期せねばならなかった。
此
(
この
)
街道
(
かいどう
)
の此部分で、今動いて居る
生類
(
しょうるい
)
は彼一人である。雷が
生
(
い
)
き者に落ちるならば即ち彼の上に落ちなければならぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
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生類
(
しょうるい
)
を殺すことを慎み、畿内近国は浦々の
猟漁
(
りょうすなどり
)
をいたさず、洛中にては魚鳥を
販
(
ひさ
)
ぐ物売りの声も聞えないほどでござりましたが、関白殿は世の思わくをもお考えなさらず
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
出し組ばかりなるもあり、雲形波形
唐草
(
からくさ
)
生類
(
しょうるい
)
彫物のみを書きしもあり、何よりかより面倒なる真柱から
内法
(
うちのり
)
長押
(
なげし
)
腰長押切目長押に半長押、
縁板
(
えんいた
)
縁かつら亀腹柱高欄
垂木
(
たるき
)
桝
(
ます
)
肘木
(
ひじき
)
、
貫
(
ぬき
)
やら
角木
(
すみぎ
)
の割合算法
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“
生類
(
しょうるい
)
おん
憐
(
あわれ
)
み令”をすぐ思い出した。もし内匠頭が犬だったら、戌年生れの将軍や吉保は、
憐愍
(
れんびん
)
のなみだを流してやむまいにと、へんな気もちがしてならなかった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雷はます/\
劇
(
はげ
)
しく鳴った。
最早
(
もう
)
今度
(
こんど
)
は落ちた、と彼は
毎々
(
たびたび
)
観念した。而して彼の心は却て落ついた。彼の心は一種自己に対し、妻に対し、一切の
生類
(
しょうるい
)
に対する
憐愍
(
あわれ
)
に満された。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
山海万里のうちにはおのずから異風奇態の
生類
(
しょうるい
)
あるまじき事に
非
(
あら
)
ず、古代にも、
仁徳
(
にんとく
)
天皇の御時、
飛騨
(
ひだ
)
に一身両面の人出ずる、
天武
(
てんむ
)
天皇の
御宇
(
ぎょう
)
に
丹波
(
たんば
)
の
山家
(
やまが
)
より十二角の牛出ずる、
文武
(
もんむ
)
天皇の御時
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
新鋳
(
しんちゅう
)
の悪貨とスリ換えている経過からくりと、もう一つは、人間を畜生以下のものに規定した——
生類
(
しょうるい
)
おんあわれみ令——と称するお犬様あつかいの二大悪政である。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
命を
賭
(
と
)
しても此帷幕の
隙見
(
すきみ
)
をす可く努力せずに居られぬ人を
哂
(
わら
)
うは
吾儕
(
われら
)
が
鈍
(
どん
)
な
高慢
(
こうまん
)
であろうが、同じ
生類
(
しょうるい
)
の進むにも、鳥の道、魚の道、
虫
(
むし
)
の道、また
獣
(
けもの
)
の道もあることを忘れてはならぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
戌年
(
いぬどし
)
生
(
うま
)
れの、将軍綱吉が、隆光や、桂昌院の献言をいれて、世の人間たちへ発令した、
畜生保護令
(
ちくしょうほごれい
)
——いわゆる“
生類
(
しょうるい
)
おんあわれみ”と称する
稀代
(
きだい
)
な法律の厳行である。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
類
常用漢字
小4
部首:⾴
18画
“生類”で始まる語句
生類憐
生類彫物
生類御憐愍