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燦々
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きらきら
ふりがな文庫
“
燦々
(
きらきら
)” の例文
羅紗
(
らしゃ
)
ズボンだの、陣羽織だの、
足軽笠
(
あしがるがさ
)
だの、そして、
荷駄
(
にだ
)
や馬の首の流れて行く行列の上に、銃と槍と、
旗差物
(
はたさしもの
)
が、
燦々
(
きらきら
)
していた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ところで、極彩色の孔雀が
燦々
(
きらきら
)
と尾羽を円くひろげた夏の暑熱と光線とは、この旅にある父と子とを少からず喜ばせた。
白帝城
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
唯
燦々
(
きらきら
)
と
暈
(
まぶ
)
しく輝くのみである、此の正体は問う迄もなく
夜光珠
(
だいやもんど
)
で、中には十二乗を照すとも評す可き
巨
(
でか
)
いのもある。
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
六時の鳴るのをも耳にした。七時の打つのも聞いた。八時の鳴るのも数えていた。
駘蕩
(
たいとう
)
たる春の夕もようやくに暮れ、窓から見上げる真っ暗な大空には無数の星が
燦々
(
きらきら
)
と輝いていた。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
陣幕
(
とばり
)
の外の士卒に、駒をあずけて、相木熊楠はずかずかと入って来た。鎧の
鍛具
(
うちもの
)
や太刀の柄に、雨のしずくが
燦々
(
きらきら
)
と溜っている。
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
白ペンキ塗の
厚縁
(
あつぶち
)
の
燦々
(
きらきら
)
で、
脾弱
(
ひよわ
)
い、すぐにも
撓
(
しわ
)
って
外
(
はず
)
れそうな障子や
襖
(
からかみ
)
の
劃
(
しき
)
りの、そこらの
間毎
(
まごと
)
には膏薬のいきれがしたり、汗っぽい淫らな声が
饐
(
す
)
えかけたりしている。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
追いかけ、先立つ武者たちの物の具が、秋の陽に
燦々
(
きらきら
)
する。城門のほとりや郭内の
侍邸
(
さむらいやしき
)
の並んでいる辻々には、たくさんの見送り人が
佇
(
たたず
)
んでいた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
日ざかりは
短艇
(
ボート
)
動かず水ゆかず
潟
(
かた
)
はつぶつぶ空は
燦々
(
きらきら
)
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
峠のかげにもう陽は沈み、多宝塔の屋根の
水煙
(
すいえん
)
だけが、七宝の珠でちりばめたように、
燦々
(
きらきら
)
と夕陽の端をうけている。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
世に愛し雌にし矜ると張る尾羽の七面鳥は
燦々
(
きらきら
)
しかも
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
小笠原の家臣は、
華麗
(
かれい
)
な
鋲乗物
(
びょうのりもの
)
を支度して、月下を
燦々
(
きらきら
)
と、龍山公のお孫を迎えるべく蔵前片町へ出向いて行った。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蚊㡡
(
かや
)
越しではあるが、九尺の大床の
脇
(
わき
)
には、武者隠しの
小襖
(
こぶすま
)
がある。その
金砂子
(
きんすなご
)
は、内に
秘
(
かく
)
してある
刺客
(
せっかく
)
の呼吸と殺気とに気味悪く
燦々
(
きらきら
)
しているではないか。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
姫は、涙でいっぱいになった
眸
(
ひとみ
)
で、
頭
(
かしら
)
を下げた。その黒髪の
銀釵
(
ぎんさ
)
はもう揺れだした
軌
(
わだち
)
に
燦々
(
きらきら
)
とうごいていた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
海と空が、一瞬ごとに、白々と二つのものにわかれて来て、やがて、真っ赤な太陽の放射が、海を走り、石垣を染め、樹々にかがやき、城の屋根の
角々
(
かどかど
)
に
燦々
(
きらきら
)
光った。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一剣、
燦々
(
きらきら
)
と、針のように小さく、じっと青眼にすえたまま、武蔵は遠く立って待っていた。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
黒檀
(
こくたん
)
の
木地
(
きじ
)
に青貝の
象嵌
(
ぞうがん
)
がしてあるだけで、大して高価な印籠とも見えないが、夜の道に捨てられてあると、その青貝模様の光が、
蛍
(
ほたる
)
のかたまりが落ちているように、ひどく
妖美
(
ようび
)
に
燦々
(
きらきら
)
と見える。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
燦
漢検準1級
部首:⽕
17画
々
3画
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燦々会
燦々奕々