然々さう/\)” の例文
申しけれども丁山も餘り度々たび/\のことなれば然々さう/\工面くめんも出來ず併し母樣が御病氣ならば主人へ願ひ兩人で引取ひきとり何の樣にも看病かんびやう致さんうぞさうして給はれといはれて長庵驚愕びつくりせしがお安も追々おひ/\快方よきかたなれば近き内に連て來て兩人にあはして遣りませう金が出來ずば夫でよしとは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見物けんぶつあれと無理にすゝむる故毎度のすゝ然々さう/\ことわるも氣の毒と思ひ或日あるひ夕暮ゆふぐれより兩人同道にて二丁町へ到り其處此處そこここと見物して行歩あるく中常盤屋と書し暖簾のれんの下りし格子かうしの中におときといふ女の居りしが文藏不※ふと恍惚みとれさまたゝずみける佐五郎はやくも見付みつけなにか文藏に私語さゝやき其家へ上りしがやみつきにて文藏は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
成るなら止めおきますが餘り段々日延ひのべに成ばかりに付利上でもなければ然々さう/\止置とめおくわけには參りません今丁度流れ買が來てりますから賣拂うりはらはうと思ひますがどうなされますか一寸聞ていと申しました文右衞門樣どうなされますと小僧は足元から鳥のたつやう火急くわきふ催促さいそくに來りければ大橋は甚だ當惑たうわくていにて然樣さやうかなと暫時しばしかんがへしがいやかくあれは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)