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無愛想
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ぶあいそ
ふりがな文庫
“
無愛想
(
ぶあいそ
)” の例文
計らずも迷亭先生の接待掛りを命ぜられて
無愛想
(
ぶあいそ
)
な顔もしていられないから、ニャーニャーと
愛嬌
(
あいきょう
)
を振り
蒔
(
ま
)
いて
膝
(
ひざ
)
の上へ
這
(
は
)
い
上
(
あが
)
って見た。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
愛子は
無愛想
(
ぶあいそ
)
なほど無表情に
一言
(
ひとこと
)
そう答えた。
二人
(
ふたり
)
の間にはむずかしい沈黙が続いた。葉子はすわれとさえいってやらなかった。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
が、彼はこの風流な若者が、彼の崇拝する素戔嗚の敵の一人だと云う事を承知していた。そこでいかにも
無愛想
(
ぶあいそ
)
に
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あれほど、伊那丸の首に、恩賞のぞみのままの
沙汰
(
さた
)
をふれておきながら、この
無愛想
(
ぶあいそ
)
な口ぶりはどうだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「さう
直
(
す
)
ぐにや
癒
(
なほ
)
らねえな」
醫者
(
いしや
)
は
無愛想
(
ぶあいそ
)
にいつた。
百姓
(
ひやくしやう
)
は
依然
(
いぜん
)
として
蒼
(
あを
)
い
顏
(
かほ
)
をしながら
怪我人
(
けがにん
)
を
脊負
(
しよ
)
つて
歸
(
かへ
)
つて
行
(
い
)
つた。それから二三
人
(
にん
)
の
療治
(
れうぢ
)
が
濟
(
す
)
んで
勘次
(
かんじ
)
の
番
(
ばん
)
に
成
(
な
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
或晩
(
あるばん
)
竜子は母と一緒に
有楽座
(
ゆうらくざ
)
へ
長唄
(
ながうた
)
研精会の演奏を聞きに行った時廊下の
人込
(
ひとごみ
)
の中で岸山先生を見掛けた。岸山先生は始めて診察に来た時の
無愛想
(
ぶあいそ
)
な態度とはちがって
鄭寧
(
ていねい
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
をした。
寐顔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
赤シャツの行く所なら、野だは必ず行くに
極
(
きま
)
っているんだから、今さら
驚
(
おど
)
ろきもしないが、二人で行けば済むところを、なんで
無愛想
(
ぶあいそ
)
のおれへ口を
掛
(
か
)
けたんだろう。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そしてある日「お前の楽器は才で鳴るのだ。天才で鳴るのではない」と
無愛想
(
ぶあいそ
)
にいってのけた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
と
無愛想
(
ぶあいそ
)
につぶやいた。倉地はその言葉で始めて何かいったのをかすかに思い出したふうで
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
従って彼女の眼に見える健三は、何時も親しみがたい
無愛想
(
ぶあいそ
)
な変人に過ぎなかった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「それじゃ
無愛想
(
ぶあいそ
)
は自分より弱いものを、
扱
(
こ
)
き使う鋭利なる武器だろう」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と
無愛想
(
ぶあいそ
)
に
先
(
さき
)
を越してしまった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
愛
常用漢字
小4
部首:⼼
13画
想
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“無愛”で始まる語句
無愛嬌
無愛相
無愛憎
無愛措
無愛嬌者