“有楽座”の読み方と例文
読み方割合
ゆうらくざ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
有楽座ゆうらくざ始め諸処の演奏会は無論芝居へも意気な場所へも近頃はとんと顔出し致さずしたがって貴兄の御近況も承る機会なくこの事のみ遺憾にたえ申さず候。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
有楽座ゆうらくざ帝国劇場歌舞伎座などを見物した帰りには必ず銀座のビイヤホオルに休んで最終の電車のなくなるのも構わず同じ見物帰りの友達とはてしもなく劇評を戦わすのであった。
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
或晩あるばん竜子は母と一緒に有楽座ゆうらくざ長唄ながうた研精会の演奏を聞きに行った時廊下の人込ひとごみの中で岸山先生を見掛けた。岸山先生は始めて診察に来た時の無愛想ぶあいそな態度とはちがって鄭寧ていねい挨拶あいさつをした。
寐顔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)