とう)” の例文
けつ王にいたって無道であったため、いんとう王がこれを伐ち、天命をうけて天子となったが、その時、湯王は天帝に告げていわれた。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
苗字みょうじとう、名はりゅう、つまり湯隆とうりゅうという者で、父はもと延安府えんあんふ軍寨ぐんさい長官だったそうだが、軍人の子にもやくざは多い。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とうばんめいいわく、まことに日に新たにせば日々に新たにし又日に新たにせん……こう読むのだ」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
その雑銘を読めば、かんたいより、すい[#「箠」は底本では「※」]、あんれんしゃ等に至る、各物一々にとう日新にっしんの銘にのっとりて、語を下し文をす、反省修養の意、看取すべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
出した。甘くて苦くて頗るうまい。『何ですか?』と訊いて見たら、『コーヒとうじゃ』と言う。その頃のコーヒはこの節のと違って、角砂糖の中へ仕込んであった。砂糖ごと熱湯で解かして飲む
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
また殷のとう王が天下を治めた時、衆人の中から賢人伊尹いいんを挙げて宰相に任じたら、不仁者がすがたをひそめたのだ。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
洪水こうずい天にはびこるも、の功これを治め、大旱たいかん地をこがせども、とうの徳これをすくえば、数有るが如くにして、しかも数無きが如し。しんの始皇帝、天下を一にして尊号そんごうを称す。威燄いえんまことに当るからず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)