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まいがう
畢竟売捌の方法が
疎略であつた
為に、
勘定合つて
銭足らずで、
毎号屹々と
印刷費を
払つて行つたのが、
段々不如意と
成つて、
二号おくれ三
号おくれと
逐れる
有様
毎号三千づゝも
刷るやうな
訳で、
未だ
勉めて
拡張すれば
非常なものであつたのを、
無勘定の
面白半分で
遣つて
居た
為に、
竟に
大事を
去らせたとは
後にぞ
思合されたのです
毎号一篇を
載せる小説雑誌を出したいと
云ふ話、そこで
新著百種と
名けて、
私が
初篇を書く事に
成つて、二十二年の二月に
色懺悔を出したのです、
私が
春のや
君に
面会したのも、
篁村君を
識つたのも