欝々うつ/\)” の例文
「それはみませんでしたのね。わたしはまた此樣こんな天氣で氣が欝々うつ/\して爲樣しやうが無かツたもんですから、それで。」と何か氣怯きおそれのするてい悸々おど/\しながらいふ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
お医者にかけないからッてドッと悪くなるでもありませんから、二十年から欝々うつ/\と過しているんでげす。
おのづから顏色かほいろあらはるれば、何取なにとりいそぐことでもい、よく思案しあんしてかなふたらば其時そのときこと、あまり欝々うつ/\として病氣びようきでもしてはらんから、すこしはなぐさめにもとおもふたのなれど
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
建物の裏からは満開を過ぎた梅の蒸すやうな匂が漂つてゐた。それはしかし、あの四君子しくんしたとへられてゐるやうな清楚せいそなものではなく、何処どこか梅自身欝々うつ/\と病んでゐるかのやうな、重たいかをりだつた。
朧夜 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
して來た樣な物だとつぶやき/\本町へ歸る途中とちうも長三郎思ひなやみし娘がこと言はぬもつらし言も又恥しゝとは懷中ふところそだちの大家の息子むすこ世間せけん見ず胸に餘て立歸るもあまりはやしと思ふより如何したことと兩親が問ば先刻せんこく音羽まで參りましたが腹痛ふくつうにて何分なにぶん心地こゝちあしければ王子へ行ずに立歸りしと答へて欝々うつ/\部屋に入り夜具やぐ引擔ひきかつぎ打臥うちふししが目先に殘るは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と思うとカッと逆上のぼせて来て、根が人がよいから猶々なお/\気が欝々うつ/\して病気が重くなり、それからはお嬢の俗名ぞくみょうを書いて仏壇に備え、毎日々々念仏三まいで暮しましたが