“うつ/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鬱々50.0%
欝々50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんと……おなこと昨年さくねんた。……篤志とくし御方おかたは、一寸ちよつと日記につき御覽ごらんねがふ。あきなかばかけて矢張やつぱ鬱々うつ/\陰々いん/\として霖雨ながあめがあつた。三日みつかとはちがふまい。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
鬱々うつ/\として籠つて居たのは、折を見付けて、お隣りの三五郎親分の家へ來たといふ、江戸の御用聞に逢ひ、事情を打ちあけて、相談して見たかつたのです。
おのづから顏色かほいろあらはるれば、何取なにとりいそぐことでもい、よく思案しあんしてかなふたらば其時そのときこと、あまり欝々うつ/\として病氣びようきでもしてはらんから、すこしはなぐさめにもとおもふたのなれど
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
建物の裏からは満開を過ぎた梅の蒸すやうな匂が漂つてゐた。それはしかし、あの四君子しくんしたとへられてゐるやうな清楚せいそなものではなく、何処どこか梅自身欝々うつ/\と病んでゐるかのやうな、重たいかをりだつた。
朧夜 (新字旧仮名) / 犬養健(著)