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栂尾
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とがのお
ふりがな文庫
“
栂尾
(
とがのお
)” の例文
また源頼朝や北条泰時の帰依の厚かった一代の高僧たる、
栂尾
(
とがのお
)
の
明恵
(
みょうえ
)
上人の如きすら、自ら「非人高弁」と
名告
(
なの
)
っておられたくらいです。
融和問題に関する歴史的考察
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
鳴滝の上流と、
清滝
(
きよたき
)
の水とが交叉している
渓川橋
(
たにがわばし
)
をわたって、
高雄道
(
たかおみち
)
八丁への途中、
栂尾
(
とがのお
)
の山ふところに、
覚猷
(
かくゆう
)
僧正は、時どき来ている。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
栂尾
(
とがのお
)
の
明慧上人
(
みょうえしょうにん
)
が、
北条泰時
(
ほうじょうやすとき
)
に「あるべきようは」の七字を書き与えて、天下の政権を握るものの
警策
(
いましめ
)
とせよと、いわれたというその話と思い比べて
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
上人と見たのは
栂尾
(
とがのお
)
の上人である。上人は茶の種を播いたばかりではなかった。上人は夢だといわれた。それは暗示である。上人は信の種、
真言
(
しんごん
)
の種を播かれたにちがいない。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
京都に着いて三日目に、
高尾
(
たかお
)
槇尾
(
まきのお
)
栂尾
(
とがのお
)
から
嵐山
(
あらしやま
)
の秋色を愛ずべく、一同車を
連
(
つら
)
ねて上京の姉の家を出た。
堀川
(
ほりかわ
)
西陣
(
にしじん
)
をぬけて、
坦々
(
たんたん
)
たる白土の道を西へ走る。丹波から吹いて来る風が寒い。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
栂尾
(
とがのお
)
の
明恵上人
(
みょうえしょうにん
)
(高弁)は
摧邪輪
(
さいじゃりん
)
三巻を記して
撰択集
(
せんじゃくしゅう
)
を論破しようとした。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
窓の外を
凩
(
こがらし
)
が吹く音をききながら寝ていると、自分が非常な
高処
(
たかみ
)
に巣をつくっているような気がしてきて妙だそうである。また樹上に坐禅を組んだという
栂尾
(
とがのお
)
の
明恵上人
(
みょうえしょうにん
)
のことが
偲
(
しの
)
ばれるという。
西隣塾記
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
茶は
鎌倉
(
かまくら
)
時代の始めごろに、えらい
禅宗
(
ぜんしゅう
)
の僧が支那から持ってかえり、九州では
肥前
(
ひぜん
)
の
背振山
(
せふりやま
)
、それから都近くの
栂尾
(
とがのお
)
や
宇治
(
うじ
)
に
栽
(
う
)
えたということになっているが、この説の半分はまちがっている。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
栂尾
(
とがのお
)
の僧坊へ放火した乱暴者があったのも最近のことで、貴人の車を見ても、礼をしないなどは、もう通り相場になっている。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かの有名なる京都
栂尾
(
とがのお
)
高山寺の大徳明恵上人高弁が、自らその著の終わりに「非人高弁」と書いているのは、けだしこの意味の非人であった。
賤民概説
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
一方——
栂尾
(
とがのお
)
の
明慧
(
みょうえ
)
上人が、学理の上から、法然の「
選択
(
せんじゃく
)
本願念仏集」やその他の教理を反駁して、大きな
輿論
(
よろん
)
を学界によび起しているので
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
余戸
(
あまべ
)
の説明をした古文を見ますと、京都の
栂尾
(
とがのお
)
の
高山寺
(
こうざんじ
)
に伝わっていた「
和名抄
(
わみょうしょう
)
」という書物がありまして、その中に、「
班田
(
はんでん
)
に入らざる之を
余戸
(
あまべ
)
といふ」
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
叡山
(
えいざん
)
三千房が、こぞって迫害の手をのばそうとしている折、また、
栂尾
(
とがのお
)
の
明慧
(
みょうえ
)
上人があのような
論駁
(
ろんばく
)
を世上に投じている場合、ご随身の高足ともあろう人々が
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
栂尾
(
とがのお
)
の山も、そろそろ寒うなったので、わしも、鳥羽の庵にうつり、冬じゅうは、
戯
(
ざ
)
れ
絵
(
え
)
など描いて、
籠
(
こも
)
り
居
(
い
)
してあるほどに、まれには、遊びにわたられいとな。……
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
高雄
(
たかお
)
栂尾
(
とがのお
)
の
明慧
(
みょうえ
)
上人である。この上人は、そこらにざらにあるいわゆる
碩学
(
せきがく
)
とは断じてちがう。満身精神の人だった。学問の深さも並ぶ者がまずあるまいという人物だ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
栂
漢検準1級
部首:⽊
9画
尾
常用漢字
中学
部首:⼫
7画
“栂”で始まる語句
栂
栂指
栂桜
栂材
栂野求馬