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くる
羨まず
旦より
暮るまで
只管米を
搗一
粒にても
空にせず其勤め方
信切なりければ主人益々悦び多くの米も一向に
搗減なく取扱ひ夫より其年の
給金を
雪空の様に曇りつゝ日は早や
暮るに
間もなくなった。
何処かに
鴉が鳴く。
聞お光
破談の事の原因はやう/\
解りし物ながら
怒に堪ぬは家主が其
奸計は
口惜き如何はせんと計りにて涙に
暮る女氣の袖を
濕らせゐたりしが
稍有つて顏を
見物なし
後より追付んとて
平馬願山と
袂を分ち
頓て
泉州堺を心指して行けるに日の中は世間を
憚るにより夜に入りて
伏見より
夜船に
打乘翌朝大坂八
軒屋へ着茲にて
緩々と休み日の
暮るを