くる)” の例文
うらやまずあしたよりくるるまで只管ひたすら米をつきつぶにてもむだにせず其勤め方信切しんせつなりければ主人益々悦び多くの米も一向に搗減つきへりなく取扱ひ夫より其年の給金きふきん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
雪空の様に曇りつゝ日は早やくるるにもなくなった。何処どこかにからすが鳴く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
火ともしにくるれば登る峰の寺 来
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
ある触るる音よ、くるるる日の
秋の小曲 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)
聞お光破談はだんの事の原因はやう/\わかりし物ながらいかりに堪ぬは家主が其奸計かんけい口惜くちをしき如何はせんと計りにて涙にくるる女氣の袖をしめらせゐたりしがやゝつて顏を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見物なしあとより追付んとて平馬へいま願山ぐわんざんたもとを分ちやが泉州せんしうさかひを心指して行けるに日の中は世間をはゞかるにより夜に入りて伏見ふしみより夜船よふね打乘うちのり翌朝よくてう大坂八軒屋けんやへ着茲にて緩々ゆる/\と休み日のくるるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)