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旨
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おい
ふりがな文庫
“
旨
(
おい
)” の例文
千代子が
粥
(
かゆ
)
を
一匙
(
ひとさじ
)
ずつ
掬
(
すく
)
って口へ入れてやるたびに、宵子は
旨
(
おい
)
しい旨しいだの、ちょうだいちょうだいだのいろいろな芸を
強
(
し
)
いられた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「えゝ/\、夫れは本当に
旨
(
おい
)
しいのよ。これから谷川へ行つて、うんと捕つて来てあげるから、
此所
(
ここ
)
で
温順
(
おとな
)
しく待つておいで。」
熊と猪
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
私
(
わたくし
)
に何も教えて呉れませんで
仕損
(
しくじ
)
るようにばかり致し、お茶がはいって
旨
(
おい
)
しい物を戴いても、源助が一人で食べて仕舞って私にはくれません、本当に意地の悪い男だというものだから
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
年寄は
危
(
あやぶ
)
んで、
背後
(
うしろ
)
から昆布のような
蒲団
(
ふとん
)
を
被
(
き
)
せようとすると、これじゃあ
汚
(
きたな
)
らしくッて折角の
馳走
(
ちそう
)
も
旨
(
おい
)
しゅうないと、取って
撥退
(
はねの
)
けたので、蝶吉が心得て、被ていた羽織を脱いで着せた。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「食べたり食べなかったりよ。わざわざ買うのは
億劫
(
おっくう
)
だし、そうかって
宅
(
うち
)
に何かあっても、
昔
(
むか
)
しのように
旨
(
おい
)
しくないのね、もう」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「嫌だ/\、そんなもの
皆
(
みん
)
な嫌だ、もつともつと甘くつて
旨
(
おい
)
しいものが欲しい……」と、黒ちやんはいひました。
熊と猪
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
ああこの写真から下げて来ちゃ
旨
(
おい
)
しいものを食べたっけと、
耐
(
たま
)
らなくなって、
此方
(
こなた
)
を向くと、背中でとんと
閉
(
しま
)
ッた途端に、魂を抜去られたか、我にもあらず、両手で顔を隠して、
俯向
(
うつむ
)
いて
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「不幸でもコーコーでも
宜
(
い
)
いワ。もつと
旨
(
おい
)
しいもの食べさしてお
呉
(
く
)
れ、え、おツ
母
(
か
)
さん。」
熊と猪
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
「何事もこれ食うためだ。が、どっちでも可いたって、
憚
(
はばか
)
りながら雪代さんの顔は
舐
(
な
)
めさせもしますまい。食うとなりゃ、蟹の面だ。ぐつぐつぶくぶくと煮えて、ふう、ああ、
旨
(
おい
)
しそうだ。」
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“旨”の意味
《名詞》
(むね)事のおもむき、こころ、題意、趣旨、意味。
(出典:Wiktionary)
旨
常用漢字
中学
部首:⽇
6画
“旨”を含む語句
旨味
御旨
旨趣
宗旨
令旨
旨々
楽旨
綸旨
聖旨
主旨
論旨
趣旨
奥旨
勅旨
御綸旨
宗旨替
宣旨
要旨
叡旨
旨煮
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