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はや
ふりがな文庫
“
既
(
はや
)” の例文
灯火
(
ともしび
)
の光きら/\として室の内明るく、父上も弟も
既
(
はや
)
衣をあらためて携ふべきものなど取揃へ、直にも立出でんありさまなり。
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
○
人
(
ひと
)
無茶苦茶に後世を呼ぶは、
猶
(
なほ
)
救け舟を呼ぶが如し。身の
半
(
なかば
)
は
既
(
はや
)
葬られんとするに当りて、せつぱつまりて出づる声なり。
青眼白頭
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
英語でホールンド・ホールス(角馬)と呼ぶは、またニュウともいい、羚羊の一属で二種あり、南阿と東阿に産したが、一種は多分
既
(
はや
)
絶えたであろう。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
バルタ いや、
僕
(
ぼく
)
は
能
(
え
)
い
行
(
ゆ
)
きませぬ。
主人
(
しゅじん
)
は
僕
(
わたくし
)
をば
既
(
はや
)
往
(
い
)
んだとのみ
思
(
おも
)
うてをられます。
若
(
も
)
しも
此處
(
こゝ
)
に
止
(
とゞ
)
まって
樣子
(
やうす
)
など
窺
(
うかゞ
)
はうならば、
斬殺
(
きりころ
)
してのけうと、
怖
(
おそろ
)
しい
見脈
(
けんみゃく
)
で
嚇
(
おど
)
されました。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
大方今は
既
(
はや
)
四時近いのであらうか。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
何所
(
いづく
)
より何の用事で見えられた、と
衣服
(
みなり
)
の粗末なるに
既
(
はや
)
侮り軽しめた言葉遣ひ、十兵衞さらに気にもとめず、
野生
(
わたくし
)
は大工の十兵衞と申すもの
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
既
(
はや
)
く論じた通り、上古の野椎ミツチなど、蛇の尊称らしきより推せば、足名椎手名椎は蛇の手足なきを
号
(
な
)
としたので、この蛇神夫妻の女を悪蛇が奪いに来た。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
大方今は
既
(
はや
)
四時近いのであらうか。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
然も
設計予算
(
つもりがき
)
まで
既
(
はや
)
做
(
な
)
し出して我眼に入れしも四五日前なり、
手腕
(
うで
)
は彼とて鈍きにあらず、人の
信用
(
うけ
)
は遥に十兵衞に超たり。
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
リッチー博士より前にクヴィエーが
既
(
はや
)
そのゴカイ類たる由を述べ居る、もっとも、博士とは別な点から起論されたが帰する所は一で、ここに引いても動物専門の人でなくては解らぬ
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
こたびは我これに跨がり、急ぎて鉤に餌を施し、先づこれを下して後はじめて
四方
(
あたり
)
を見るに、舟子は
既
(
はや
)
舟を数十間の外に遠ざけて、こなたのさまを伺ひ居れり。
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
首
(
かうべ
)
を回らせば徃時をかしや、世の春秋に交はりて花には喜び月には悲み、由無き七情の徃来に泣きみ笑ひみ過ごしゝが、思ひたちぬる墨染の衣を纏ひしより今は
既
(
はや
)
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
十兵衞も分らぬことに思へども
辞
(
いな
)
みもならねば、
既
(
はや
)
感応寺の門くゞるさへ
無益
(
むやく
)
しくは考へつゝも、何御用ぞと行つて問へば、天地顛倒こりや
何
(
どう
)
ぢや、夢か現か真実か
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
悦びて笭箵の中にこれを放ち入れつ、父上は弟はと見めぐらすに、父上の手にも弟の手にも
既
(
はや
)
幾尾か釣れたりとおぼしく、網笭箵はいと長く垂れて其底水に浸り居れり。
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
雲霧
自然
(
おのづ
)
と消え行けば、岩角の苔、樹の姿、ありしに変らで
眼
(
まなこ
)
に遮るものもなく、たゞ冬の日の暮れやすく彼方の峯に
既
(
はや
)
没
(
い
)
りて、梟の
羽翥
(
はばたき
)
し初め、空やゝ暗くなりしばかりなり。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
既
常用漢字
中学
部首:⽆
10画
“既”を含む語句
既往
既望
既成
既知
既寿永昌
既倒
皆既日蝕
爾既徳行無取
既記
衆生既信伏質直意柔軟
皆既蝕
既西堂
既製洋服
既製
衆生既信伏
既立兮王業成
回瀾既倒
既發見
既決
既早
...