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捷
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はや
ふりがな文庫
“
捷
(
はや
)” の例文
柴紹
(
さいしょう
)
の弟なにがしは身も軽く、足も
捷
(
はや
)
く、どんな所へでも身を躍らせてのぼるばかりか、十余歩ぐらいは飛んで行った。
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
私はアデェルの
捷
(
はや
)
い耳を欺かなくてはならなかつた。今それはじつと耳を澄ましてゐるかも知れないのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その時突然山
猫
(
ねこ
)
のような
捷
(
はや
)
さで一人の男が船具をよじ上ってゆくのが見られた。その男は赤い着物を着ていた。徒刑囚である。緑の帽子をかぶっていた。無期徒刑囚である。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
猿は樹を飛び廻る事至って
捷
(
はや
)
く、夫婦と餓鬼ばかり棲んで群を成さずすこぶる捕えがたい。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
何
(
いず
)
れの地に行きたまふかと問ふに、
此
(
これ
)
より
椎葉山
(
しいばやま
)
に向ふなりと言ひて別れ、それより
路
(
みち
)
無き断崖に登るを見るに、その
捷
(
はや
)
きこと鳥の如しといふ。話は
余
(
よ
)
少年の時小一より聞けり。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
若駒の馳せ狂ひて、
後脚
(
とも
)
もて水を蹴るときは、飛沫高く
迸
(
ほとばし
)
り上れり。その
疾
(
と
)
く
捷
(
はや
)
き運動を、畫かく人に見せばやとぞ覺ゆる。左の方なる原中に一道の烟の大なる柱の如く
騰
(
あが
)
れるあり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
こっちで彼の顔を見さだめるよりも、相手の眼は
捷
(
はや
)
かった。侍は松明をかざしながら馬上で声をかけた。
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
人一目して数行
倶
(
とも
)
に下る者あり。真に倶に下るにあらず、ただ目
捷
(
はや
)
きのみ。
失うた帳面を記憶力で書き復した人
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
そこへ私たちが乗り込んで来たので、眼の
捷
(
はや
)
いお鎌はすぐに自分の店をぬけ出して、事の成り行きをうかがっていると、元八がドジを組んで私たちに調べられることになった。
半七捕物帳:46 十五夜御用心
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この猴力強く動作
捷
(
はや
)
く牙固ければ、敵として極めて
懼
(
おそ
)
るべきも、幸いにその働き自身を護るに止まり進んで他を撃たず、その力ほど闘志多かったら、二、三百猴一組になって来るが常事ゆえ
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「今あの岩の蔭に重太郎の隠れているのを見付けましたから、
直
(
すぐ
)
に
追掛
(
おっか
)
けて行ったのですが、
彼奴
(
あいつ
)
中々足が
捷
(
はや
)
いので、
忽
(
たちま
)
ち見えなくなって
了
(
しま
)
いました。残念なことを
為
(
し
)
たです。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
鶴と蟹とがどちらが
捷
(
はや
)
いと相論じた、蟹が言うには何と鶴が言っても
己
(
おれ
)
が捷い、すなわち己が浜を伝うて向うに達する間に鶴に今相論じいる場所から真直に飛んで向うへやっと達し得ると言った
十二支考:02 兎に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
殊に科学捜査の発達しない此の時代には、眼の
捷
(
はや
)
いのと
根
(
こん
)
の好いのが探索の宝である。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
眼の
捷
(
はや
)
い彼は姫と采女との関係を決して見逃がさなかった。
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
捷
漢検準1級
部首:⼿
11画
“捷”を含む語句
敏捷
捷径
捷徑
軽捷
輕捷
素捷
手捷
捷路
捷利
大捷
戦捷
捷報
快捷
連捷
捷利者
捷業
大捷利
奇捷
捷駆
捷道
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