折折をりをり)” の例文
うであるならば、如何いかに女子が富と位地と四季折折をりをりの遊楽とに飽くとも、依然数世紀前の貴婦人たるに過ぎないであらうと想はれる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
まるで酒場さかばひどれのやうな兵士へいし集團しふだんしめつた路上ろじやうおもくつりながら、革具かはぐをぎゆつぎゆつきしらせながら劍鞘けんざやたがひにかちあはせながら、折折をりをり寢言ねごとのやうなうなごゑてながら
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
地をちて大輪たいりんつばき折折をりをりに落つるすなはち散り積むさくら
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
折折をりをり、これだけの事にも
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
途中は一面の大椰子林やしりんで、その奥へ折折をりをり消えてく電車や、床下の高い椰子やしの葉を葺いた素樸そぼく田舎ゐなかやしろがぽつんと林の中に立つて居るのなどが気に入つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
なぜか折折をりをりだまること。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
相変らず話のちゆう折折をりをりどもるのも有り余る感想が一時に出口に集まつて戸惑ひする様でかへつて頓挫の快感を与へる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
折折をりをりに我をのぞけよ。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)