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抗
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あ
ふりがな文庫
“
抗
(
あ
)” の例文
黒一楽
(
くろいちらく
)
の
三紋
(
みつもん
)
付けたる
綿入羽織
(
わたいればおり
)
の
衣紋
(
えもん
)
を直して、彼は
機嫌
(
きげん
)
好く
火鉢
(
ひばち
)
の
傍
(
そば
)
に歩み寄る時、直道は
漸
(
やうや
)
く
面
(
おもて
)
を
抗
(
あ
)
げて礼を
作
(
な
)
せり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
奴のいまだ答えざるに先だちて、御者はきと面を
抗
(
あ
)
げ、かすかになれる車の影を見送りて
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
七徳の舞には首を俛し、九功の舞には顏を
抗
(
あ
)
げるのは、魏徴一人に限らぬ。かかる國民が始皇の攘夷拓地を以て、兵を窮め武を涜すものとして、贊成せぬのも無理ならぬことである。
秦始皇帝
(旧字旧仮名)
/
桑原隲蔵
(著)
白糸はその手に
咬
(
か
)
み着き、片手には庖丁振り
抗
(
あ
)
げて、再び柄をもて渠の
脾腹
(
ひばら
)
を
吃
(
くら
)
わしぬ。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
宮は
千条
(
ちすぢ
)
の緑の陰より、その色よりは
稍
(
やや
)
白き
面
(
おもて
)
を
露
(
あらは
)
して、追来る人を
熟
(
じ
)
と見たりしが、
竟
(
つひ
)
に疲れて起きも得ざる貫一の、唯手を
抗
(
あ
)
げて
遙
(
はるか
)
に
留
(
と
)
むるを、
免
(
ゆる
)
し給へと
伏拝
(
ふしをが
)
みて、つと茂の
中
(
うち
)
に隠れたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
吾妻下駄
(
あずまげた
)
の音は天地の
寂黙
(
せきもく
)
を破りて、からんころんと月に響けり。渠はその音の
可愛
(
おかし
)
さに、なおしいて響かせつつ、橋の
央
(
なかば
)
近く来たれるとき、やにわに
左手
(
ゆんで
)
を
抗
(
あ
)
げてその
高髷
(
たかまげ
)
を
攫
(
つか
)
み
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
父が前に
頭
(
かしら
)
を
低
(
た
)
れて、
輙
(
たやす
)
く
抗
(
あ
)
げぬ彼の
面
(
おもて
)
は熱き涙に
蔽
(
おほは
)
るるなりき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
抗
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“抗”を含む語句
抵抗
反抗
抗議
抵抗力
拮抗
抗争
抗弁
無抵抗
抗辯
不可抗力
抗抵
対抗
抗言
手抗
對抗
反抗心
不可抗
界磁抵抗器
武力抗争
敵抗
...