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所存
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しよぞん
「
然らば
出でよ。
敢て
汝を
苦めて
慰みにせむ
所存はあらず」と
許し
給ふに、
且つ
喜び、
且つ
恐れ、
籠よりはふはふの
體にてにじり
出でたり。
人々は平八郎に
迫つて
所存を問うたが、
只「いづれ
免れぬ身ながら、少し
考がある」とばかり云つて、打ち明けない。
願ふ
所存なり萬一小石川
御屋形に於ても
御取用ひなき時は越前が
運命の
盡る
期なり其時予は
含状を
身共は阿弥陀仏を見奉るまでは、
何処までも西へ参る
所存ぢや。
平八郎は
項垂れてゐた
頭を挙げて、「これから
拙者の
所存をお話いたすから、一同聞いてくれられい」
持主へ
返すべきや
此上入牢と
成ても出さぬ
所存かと申さるゝに勘兵衞恐れ入り
御慈悲を
させ
置候はんや殊更渠等白状の
趣きにては私し方へ
押入盜み致す
所存の由
盜難を