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悪名
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あくみょう
ふりがな文庫
“
悪名
(
あくみょう
)” の例文
旧字:
惡名
わたしのように四十年間、
悪名
(
あくみょう
)
ばかり負っているものには、他人の、——殊に幸福らしい他人の不幸は、自然と微笑を浮ばせるのです。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
むしろ生きて、
悪名
(
あくみょう
)
、
罵詈
(
ばり
)
、迫害、失脚、何でも殿に代って、身にひきうけんと藤吉郎は所存いたすが……各〻にはまた、お考えがちがいましょうか
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
院が最後まで秘密の片はしすらご存じなしにお
崩
(
かく
)
れになったことでも、宮は恐ろしい罪であると感じておいでになったのに、今さらまた
悪名
(
あくみょう
)
の立つことになっては
源氏物語:10 榊
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
然
(
しか
)
るを手前から疑念を掛けられ、
悪名
(
あくみょう
)
を附けられ、
甚
(
はなは
)
だ迷惑致す、貴様は
如何
(
いかゞ
)
致す積りか
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
忽
(
たちま
)
ち内務省からは風俗壊乱、発売禁止、本屋からは損害賠償の
手詰
(
てづめ
)
の談判、さて文壇からは引続き歓楽に哀傷に、放蕩に追憶と、身に引受けた看板の
瑕
(
きず
)
に等しき
悪名
(
あくみょう
)
が、今はもっけの
幸
(
さいわい
)
に
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
人さまにゃアあんな
者
(
もん
)
をどうなッてもよさそうに思われるだろうけれども、親馬鹿とは
旨
(
うま
)
く云ッたもンで、あんな
者
(
もん
)
でも子だと思えば、有りもしねえ
悪名
(
あくみょう
)
つけられて、ひょッと縁遠くでもなると
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
そこで伊藤の亭主の足もとへ付け込んで、百両よこせなどと大きく吹っかけて、とうとう七十五両をまきあげて行ったというわけで、別にゆすりとか
騙
(
かた
)
りとかいう
悪名
(
あくみょう
)
をきせることも出来ないのです。
半七捕物帳:42 仮面
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
さすれば、いかなる
悪名
(
あくみょう
)
も
呪詛
(
じゅそ
)
も、藤吉郎が負うべきで——また自身、そう決意いたしておりますので
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
神将 黙れ! か弱い女をいじめるばかりか、
悪名
(
あくみょう
)
を着せるとは
怪
(
け
)
しからぬやつじゃ。
二人小町
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
但しは無慈悲を通す気か、気違だの騙りだのと人に
悪名
(
あくみょう
)
を付けて
帰
(
けえ
)
って行くような
酷
(
むご
)
い親達から、金なんぞ貰う因縁が無えから、
先刻
(
さっき
)
の五十両を
返
(
けえ
)
そうと
捷径
(
ちかみち
)
をして
此処
(
こゝ
)
に待受け
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
金「今本郷町の桂庵婆アがお筆さんに泥棒をしたって
悪名
(
あくみょう
)
を附けやアがった」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
出たって
他人
(
ひと
)
の物を取るようなお筆さんじゃアねえのに、そんな
悪名
(
あくみょう
)
を付けられて
堪
(
たま
)
るものか、己の店子に間違いが有っちゃア此の儘に捨置かれねえ、
何処
(
どこ
)
までも詮議を
為
(
し
)
なけりゃアならねえ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
どうも身に覚えのない
濡衣
(
ぬれぎぬ
)
で
袂
(
たもと
)
から巾着が出て板の間の
悪名
(
あくみょう
)
を付けられたからは、お
父
(
とっ
)
さんが物堅いから言訳を申しても立たない、
誰
(
たれ
)
にも顔を合されないから
寧
(
いっ
)
その事一と思いに死のうというので
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“悪名”の解説
『悪名』(あくみょう)は、今東光の長編小説。昭和の戦前期を舞台に、「八尾の朝吉」こと村上朝吉が故郷の河内を出て博徒となり、弟分とともに喧嘩と恋に明け暮れるさまが描かれる。この項目では本作を原作とした映画シリーズおよび、演劇についても記述する。
(出典:Wikipedia)
悪
常用漢字
小3
部首:⼼
11画
名
常用漢字
小1
部首:⼝
6画
“悪”で始まる語句
悪
悪戯
悪口
悪寒
悪魔
悪辣
悪漢
悪罵
悪戯者
悪業