御様子ごようす)” の例文
旧字:御樣子
まあ、そんな痛々いたいたしい御様子ごようすでは、これからどこへいらっしゃろうといっても、途中とちゅうあるけなくなるにきまっています。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
竜宮界りゅうぐうかいうえ神様達かみさまたち御様子ごようすても、いつも夫婦ふうふ親子おやこ同棲どうせいしてられることはないようでございます。
何だかわけが分らないような御様子ごようすでしたが、そのうちに何を思い出されたか、急にぽろぽろ涙をこぼされて、……「衛門! お父様の所へ行こう! 一緒に東国へ行こう!……」
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
まるでいつもすやすやおやすみになっているような御様子ごようすで、いきっておいでになりました。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
なんとなく、竜宮界りゅうぐうかい女王様じょうおうさまった御様子ごようす自然しぜんにおからだそなわってられます。お年齢としは二十七八または三十くらいにお見受みうけしますが、もちろん神様かみさま実際じっさいのお年齢としはありませぬ。
しかし、玉依姫様たまよりひめさまほうでは何所どこまでも打解うちとけた御様子ごようすで、とうと神様かみさま申上もうしあげるよりはむしろ高貴こうき若奥方わかおくがたったお物越ものごしで、いろいろとやさしいお言葉ことばをかけくださるのでした。——
するとおてらの中からこしがったおじいさんのぼうさんが三にん、ことことつえをつきながら、さもうれしそうにやってて、太子たいし御様子ごようすをたずねるやら、昔話むかしばなしをするやらしたあとで、妹子いもこのいうままに
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)