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弗
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ふっ
ふりがな文庫
“
弗
(
ふっ
)” の例文
書窓
(
しょそう
)
から眺めると、
灰色
(
はいいろ
)
をした
小雨
(
こさめ
)
が、
噴霧器
(
ふんむき
)
で
噴
(
ふ
)
く様に、
弗
(
ふっ
)
——
弗
(
ふっ
)
と北から
中
(
なか
)
ッ
原
(
ぱら
)
の杉の森を
掠
(
かす
)
めて
斜
(
はす
)
に
幾
(
いく
)
しきりもしぶいて通る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
その蚊帳のような、海のような、青いものが、さらさらと肩にかかる、と思うと、いつか我身はまた框に掛けつつ、女の顔が
弗
(
ふっ
)
と浮いて、空から
熟
(
じっ
)
と覗いたのである。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
寧
(
いつ
)
そのくされ、思う存分書いて見よか、と思ったのは
先達
(
せんだっ
)
ての事だったが、
其後
(
そのご
)
——
矢張
(
やっぱ
)
り書く時節が到来したのだ——内職の賃訳が
弗
(
ふっ
)
と途切れた。
此暇
(
このひま
)
を
遊
(
あす
)
んで暮すは勿体ない。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
惣身
(
そうみ
)
にうんと力を
籠
(
こ
)
むれば、さしもの毒竜
弗
(
ふっ
)
つと
断
(
き
)
れ
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
北から風が吹いて居る。
田圃
(
たんぼ
)
向
(
むこ
)
うの杉の森を
掠
(
かす
)
めて、白い風が
弗
(
ふっ
)
、
弗
(
ふっ
)
と
幾陣
(
いくしきり
)
か
斜
(
はす
)
に吹き通る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
……
其
(
そ
)
の
余波
(
なごり
)
が、カラカラと
乾
(
から
)
びた
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
を
捲
(
ま
)
きながら、
旅籠屋
(
はたごや
)
の
框
(
かまち
)
へ
吹込
(
ふきこ
)
んで、
大
(
おおき
)
な
炉
(
ろ
)
に、
一簇
(
ひとむら
)
の
黒雲
(
くろくも
)
の濃く
舞下
(
まいさが
)
つたやうに
漾
(
ただよ
)
ふ、松を焼く煙を
弗
(
ふっ
)
と吹くと、煙は
筵
(
むしろ
)
の上を
階子段
(
はしごだん
)
の下へ
潜
(
ひそ
)
んで
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
山颪
(
やまおろし
)
に
弗
(
ふっ
)
と
灯
(
ひ
)
が消えた。
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“弗(ドル)”の解説
ドル(en: dollar)は、通貨単位のひとつであり、複数の国で使用されている。記号は$。なお、日本では字体の見立てからドル記号に似た漢字の「弗」を当てる(国訓であり外来語の当て字)。
(出典:Wikipedia)
弗
漢検準1級
部首:⼸
5画
“弗”を含む語句
亜弗利加
弗箱
弗函
阿弗利加
舎利弗
弗羅曼
弗素
弗旦
亞弗利加
亞弗利加洲
本国弗
飈弗
阿弗利加産
阿弗利加樫
亜弗利加航空
軍票弗
萬弗
英弗
舎利弗尊者
而弗失之矣
...