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廐
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うまや
ふりがな文庫
“
廐
(
うまや
)” の例文
それをあなたは泊めようというんですか。ここは宿屋ですか。食物と寝所とを私にくれると言うのですか。あなたの所に
廐
(
うまや
)
でもあるのですか。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
手本
(
てほん
)
を
本
(
もと
)
にして
生意氣
(
なまいき
)
にも
實物
(
じつぶつ
)
の
寫生
(
しやせい
)
を
試
(
こゝろ
)
み、
幸
(
さいは
)
ひ
自分
(
じぶん
)
の
宅
(
たく
)
から一丁ばかり
離
(
はな
)
れた
桑園
(
くはゞたけ
)
の
中
(
なか
)
に
借馬屋
(
しやくばや
)
があるので、
幾度
(
いくたび
)
となく
其處
(
そこ
)
の
廐
(
うまや
)
に
通
(
かよ
)
つた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ところが、どこから聞いて来たか、平太と郎党の木工助が、夜明け方、
廐
(
うまや
)
の蔭で、しきりと、わたくしの
陰口
(
かげぐち
)
をきいているではございませんか。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
廐
(
うまや
)
も今柿の木の植っているところにあった。骨格
逞
(
たくま
)
しい人だが、子供と反対に年々小さくなる傾向がある。着物が大きくなるということは初めて聞く。
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
廐
(
うまや
)
の
臭
(
にお
)
いや牛乳の臭いや、枯れ草の臭い、及び汗の臭いが
相和
(
あいか
)
して、百姓に特有な半人半畜の臭気を放っている。
糸くず
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
▼ もっと見る
廐
(
うまや
)
の裏でも通りかかって、屁でもプッと落すと、馬がコトリとやるんだからね。きまりのわるいのわるくないの。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
菊枝は、
廐
(
うまや
)
に投げ込む雑草を、いつもの倍も背負って帰って来た。重かった。
荷縄
(
になわ
)
は、肩に
焼
(
や
)
け
爛
(
ただ
)
れるような痛さで喰い込んだ。腰はひりひりと痛かった。
駈落
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
自分で馬を
廐
(
うまや
)
につなぎ、それから家の中にはいると妻は走り出て来て、ぷんぷん怒って言いました。
安死術
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
行つて見ると納屋でなく
廐
(
うまや
)
である。馬がゐないので厩の屋根裏へ板をならべた藁置き場であつた。
札幌時代の石川啄木
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
廐
(
うまや
)
の枯草の中にかくして置く、いゝ馬だなあ、乳もしぼれるかいと云ふと顔いろを変へてゐる。
税務署長の冒険
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
私みたいに
不幸
(
ふしあわせ
)
なものはないぞね、
藁
(
わら
)
の上から他人の手にかかって、それでもう
八歳
(
やッつ
)
というのに、村の地主へ
守児
(
もりッこ
)
の奉公や。柿の樹の下や、
廐
(
うまや
)
の蔭で、日に何度泣いたやら。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(按)翁の鹿兒島に歸るや、自分の賞典祿を費用に當てゝ學校を城山の
麓
(
ふもと
)
なる舊
廐
(
うまや
)
跡に建て、分校を各所に設け專ら士氣振興を謀れり、右綱領は此時學校に與へたるものなり。
遺教
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
今、二、三の例を挙ぐれば、夜中不時に起きて家を一周し、また
廐
(
うまや
)
に至りて馬に乗り、また屋上にのぼりて仕事をなしながら自らこれを知らず。また、かつて人あり。夜中、一友来訪す。
妖怪学
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
小翠は
衣冠束帯
(
いかんそくたい
)
して宰相に扮装したうえに、白い糸でたくさんなつくり
髭
(
ひげ
)
までこしらえ、二人の婢に青い着物を着せて従者に扮装さして、
廐
(
うまや
)
の馬を引きだして家を出、作り声をしていった。
小翠
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
初秋や朝顔さける
廐
(
うまや
)
にはちさき馬あり
驢
(
ろ
)
あり牛あり
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
ウイリイは
廐
(
うまや
)
へ行って
黄金鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「どこでもいいから泊めて下さい、」と男は言った、「物置きでも、
廐
(
うまや
)
でもよろしいです。一室分の代は払いますから。」
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
鶏頭の血のしたたれる
廐
(
うまや
)
にも秋のあはれの見ゆる汽車みち
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
彼はこのシャフォー街の居酒屋にやって来る前に、自分の馬をラバールの家の
廐
(
うまや
)
に預けに行ったのだった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
宿屋では麦は馬に食われるより
廐
(
うまや
)
の小僧どもの飲み
代
(
しろ
)
になってしまうことを、よく見かけますからな。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「
廐
(
うまや
)
はどこにありますか。」
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
廐
漢検準1級
部首:⼴
14画
“廐”を含む語句
廐肥
廐橋
廐橋手前
廐肥車
廐舎
御廐
御廐川岸驟雨
御廐野
貸廐