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幾杯
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いくはい
彼等は
寧ろ
自分の
家で
造つたものゝ
方が
佳味いにも
拘らず
大勢と
共に
騷ぐのが
愉快なので、
水許りのやうな
甘酒を
幾杯も
傾けるのである。
卯平は
幾杯も
只茶を
啜つた。
壯健だといつても
彼は
齒がげつそりと
落ちて
軟かな
物でなければ
噛めなくなつて
居た。
卯平は
又おつぎへ
醤油の
罎を
出して
「
此りや
佳味えこたあ
佳味えが
餘りあまくつて
俺がにや
胸が
惡くなるやうだな」
勘次は
冷めた
湯を
幾杯か
傾けた。
勘次は
風呂敷から
袋を
出してお
品の
枕元へ
置いて